ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

ゴルフな人々

キャディーバッグ担いで歩いて来たさ...

親がゴルフをやっていた、とか千円札を丸めてタバコに火をつけていた、なんての以外の日本人ほとんどの人が「ゴルフ」なんてのには縁がなかった時代、偶然仕事絡みとかでゴルフをやらざるを得なくなった人のお話。 口じゃ「あんな金持ちジジーたちがやってる…

暗い朝に集まって...

「ゴルフがやりたい!」という一念に共感した同世代4人が集まった。まだ高かったプレーフィを何とか絞り出し、プレー可能なはるか100キロ彼方のゴルフ場で遊ぶには、同じような情熱を持った仲間4人で集まって1台の車で何とかするしかないと話は決まった。…

愛しき日々よ...

かって此処には、美しいキャディーさんが沢山居た。若くて可愛い見習いキャディーさんも沢山居た。 駐車場の奥には立派な保育所があり、小さな子供のいるキャディーさんも安心して仕事に集中出来た。当時のラウンドにはキャディーさんがつくのは当然であり、…

現金収入

さてさて、ここ数年俺が奥さん以外とのラウンドを楽しんでるのは、ほぼ9割一人参加のオープンコンペだ。使えるお金の関係と、ヒッコリークラブで遊べるコースという条件だと、大体が関東北部のプレーフィーが1万円以下のコースに限られる。それでも大体う…

準備万端・用意周到・計画通り..で年間150ラウンドなんだって

真冬の筈なのに、大雪警報の次の日でも上着がいらないくらいに暖かい。そして、今日も彼がどこかのコースにラウンドを予約した、というメールがお一人様ゴルフのサイトから届く。 去年2回もこの一人参加のオープンコンペで出会った、見事にクレイジーなゴル…

とある72歳庶民ゴルファーの言葉(私じゃないヨ)。

「毎週土曜にラウンドしてますよ。」「私がパソコンで申し込んで、同じ世代の仲間3人でラウンドしてます。」 「最近は混んで来ているので、1ヶ月以上前にスタート抑えています。」「基本的に私は断りませんが、誰かが雨だからやめましょうと言ったら、すぐ…

言い聞かせる男

ゴルフを真面目にやっているし、愛してはいるのだ。 Sさんは30代後半にゴルフを始めて、すぐに熱中し、それから既に30年のゴルフ歴になる。 一時はシングルハンデにもなり、飛ばしとパットに自信を持っていた。 仲間との年4回のコンペでは、ドラコンは…

熱い熱い「オッサン」話(大多喜の熱い夜)

元は房総半島に住む俺と同じ年の漫画家、松田一輝が同じ房総半島に住む漫画家達を誘って始めた漫画家コンペが「漫房杯」。 そこに漫画家でもなく房総半島に住む訳でもない俺が誘われたのは、数年前...何でも、漫画家の中に「あいつは凶暴で、酔うと漫画家…

で、次は何時?  (2017年3月20日)

「なに? 不整脈?」 「それは困る、酒飲みたいし、ゴルフもしなくちゃ」 と言っていたダッファさんが、 「私、脳から出血しました。」 で入院だと。 幸い三日でチューブも取れ、大した影響も残らずに退院準備中だそうだけど。 最近の話題はそんな事ばかり。…

84歳のパンチショット  (2017年1月19日)

オープンコンペに一人で参加していると、実に様々な「他の場所では絶対に無い」出会いがあって面白い。 関東地方北部の、初めてラウンドするコースでのオープンコンペだった。 天気予報が気になって、ネットでエントリーしたのが二日前...幸い空きがある…

カーヌスティーの悲劇から17年

全英シニアオープンを見ていたら、画面に忘れられない顔が飛び込んで来た。 頭は少し白髪も交じって後退し、腹は少し出て、顔には小じわが増えてはいるけど... 少し思い詰めた様な端正な顔...ジャン・バンデベルデが50歳になって、あの因縁のカーヌ…

嫌なヤツ

初めて会った時ヤツのハンデは13、自分は14だった。 本気で競技をやって少しでも上手くなろうと、当時値段が安くなっていた「遠いけれども難しくて良いコース」と言う評判だったコースに入会した。 初めての月例はBクラススタートで、同じ組になったヤツ…

それぞれに「ゴルフ」に深く関わっている面々

昨晩、久しぶりに都内に出ていつもの「飛ばしっこ」(私はもう参戦出来ないけど)の面々と酒を飲んだ。 何時もブンブンフルショットの若い編集者N氏と、ゴルフ用品界で確かな仕事を続けているM氏のいつものメンバーに、レッスンと用具についてのプロであるT…

ゴルフを始めなかった男...その後の話2(終)

彼の世話を唯一している彼の姉から「もう判らなくなっているみたいです」と聞いていた。 「何を話してもあまり反応が無く、惚けてしまって自分が何をしているのか判らなくなっている」、と。 おむつをして、食事も介護の人任せだと... その日の朝、彼のお…

ゴルフを始めなかった男...その後の話1

「ゴルフな人々」には、基本的に僅かな時間でもゴルフに熱くなった人々のエピソードを書いて来た。 それは、自分のゴルフ人生の中のどこかですれ違った「ゴルフに関わり合った普通の人々」の、雑誌やメディアなどでは絶対に取り上げられる事のない小さな人生…

230チタンの夢・終章 (前記事2010年1月)

(前記事 http://blogs.yahoo.co.jp/drankwind/31206442.html ) まだ揃えたばかりで、何ラウンドも使わないうちにゴルフ休止を宣言せざるをえなかった一級建築士のTさんは、以前の仕事部屋の片隅にまだキャディーバッグを置いていた。 バブルの頃には仕事は…

大人の遠足・忘年会

昨日、魔境北千住の立ち飲み屋で、大人の遠足・忘年会があった。 集合時間が14時丁度...この立ち飲み屋が開店する時間...てのが、そもそもおかしい。 晴れた冬の日の真っ昼間・午後の2時から忘年会ってのが、どんな展開になるのか想像出来るけど想…

歩き続ける男

挨拶もロクに返してこなかった。 他の3人は挨拶と自己紹介を終えていたのに、この男だけは離れた所に居て、スタート時間になるまで近くに来なかった。 小太り、と言うのは遠慮がちな表現...普通に見て太っている、そして多分4人の中で一番若い。 こんな…

感謝と共に...

Hさんは、76の誕生日を機に運転免許証を返納した。 切っ掛けはゴルフからの帰り道、いつも通る裏道の「大型車の通行を制限する為のゲート」の柱に2回続けて接触した事だった。 Hさんの車は普通車で、以前なら別にスピードを緩める事も無く平気で通過して…

夫婦漫才

本当に最近の平日のゴルフ場には、中高年の夫婦ゴルファーが多い。 オープンコンペなどに一人で参加すると、多くの場合そうした夫婦がいる組に入れられる。 この夫婦ゴルファーと言うヤツ、ラウンド途中で夫婦喧嘩が始まる事が多い。 私にも身に覚えがある事…

渡り鳥

「女房はねえ..」 「私が居ない方が落ち着いて暮らせるんだそうですよ。」 67歳の男はそう言った。 この日が二日目のオープンコンペ、昨日はこのコースからそう遠くないコースのオープンコンペに出たんだそうだ。 「結果は?」 「飛び賞の25位に入って…

つなげた人・つながった人

昨夕、したたかに酒を飲んだ。 あぶらげさんのパートナーだったおいちゃん、本当に芯から優しかったWT54さん、大事な時に力になれなかった大叩き男の三人。 不思議な縁、と言うんだろう。 あぶらげさんの存在がなかったら、こんな風に飲みかつ語るなんて機…

春が来たから...

潮時という言葉は大嫌いだ。 「でも、今がそんな時期なのかな」 Kさんは、一人で珈琲を飲みながら考える。 ひと月振りで月例の日曜日に来たマイコース...他のテーブルには二人・三人・四人の話し声や笑い声が聞こえる。 遠い所には月例に参加する男が一人…

存在

Fさんは、「ゴルフが紳士を作る」なんて言葉は全く信じていなかった。 仕事で始めたゴルフに熱中してから10年、6年前にプライベートでちょっと遠いコースのメンバーになり、ハンデをとって毎月の月例を中心にゴルフを続けて来た。 今までに月例の優勝は6…

惜別

彼女のブログは、「ゴルフで負ければ晩ご飯当番」から「闘病ゴルフ日記」、そして「ゴルフは旅、旅は道連れ」に変わって行った。 直接知り合ったのは3年前、彼女の「グレンモアでご一緒しませんか?」とのブログ記事に答えてコメントを入れてからだった。 一…

残念です。

知らせがありました。 春に、川奈への「大人の遠足」を予定していたのに... 残念です....あぶらげさん。

悲しみのイップス...3

さて、本題の「悲しみのイップス」だ。 パットのイップスと呼ばれているものは、確かにアマチュアの人にもいないことは無いが...殆どはグリップを変えたり、パターを変えたり、左打にしたりで何とかなるもの。 でも殆どは単にショートパットが下手なだけ…

悲しみのイップス...2

このイップスシリーズの本題は「3」で書くつもりなんだけど、避けて通れないのがこの「2」で書くイップス。 他のイップスで苦しんでいる人に比べると数は少ないけれどはっきりと症状が判り、なってしまうと苦しくてゴルフをやめてしまう比率が一番高いイッ…

悲しみのイップス...1

ゴルフと言うのは業の深いスポーツだと思う。 スポーツと呼ばれるものの殆どは、地道な努力と練習で上達して行く。 勿論、良い教本や指導者に出会えれば無駄な遠回りをする事が少なくなり、より一層上達のスピードは速くなるし、個人の元からの体力や運動神…

ファミリーゴルフ

本当だったら、もう夢は実現しているはずの年になったのに... 最近、Nさんはコースに出る度にそう思う。 結婚してから3年程経って、まず夫が仕事の関係で始めたゴルフ。 日曜度に仕事の一部だと言って、嬉しそうにゴルフに出かける夫。 ちょうど子育てで…