ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

桜が散って...昔、春だった季節がもう終わる

4月がまだ10日も残っているのに、もう全国で「夏日」が続いている。
去年は6月から10月までずっと30度越えの夏日が続いたが...この調子じゃ今年は5月から真夏が始まりそうだ。


俺は3月半ばに急にヘモグロビン値が6から12まで上がり、苦しい息切れ状態から解放されてエネルギーが溜まって来ている。
これは担当の田村先生でさえ「なんでだろう?」というくらい不思議な急な好転で、それまで4週間に1度7日間ビダーザを打ち、毎週輸血をしていたのに悪くなっていた状態から一気に反転したのだ。
(おかげでビダーザも輸血も休止することになった)
もちろんビダーザはこの病気を完治させる薬ではなく、ただ延命させる効果があるだけのはずだから「治った、治った!」と喜べるはずは無いんだが、苦しい貧血の「息切れ」がなくなった今の状態は、素直に嬉しい。
(これは俺のオカルトだが、1週間に一回輸血をしていた最近のどの回かに、俺の状態に適合した「スーパー血液」があって、それが俺の状態を急改善してくれたんじゃ無いか?なんて思っている。)

輸血というのは今まであまり好意的に感じていなかったが(でも、若い時には何度も献血していて、献血手帳もまだある)、今回自分が苦しい貧血状態になって輸血してみて、「今は輸血に助けられてるな」としみじみ思う。
そう言えば看護婦さんが「今は昔あげた献血のお返しを貰っているのよ」なんて言ってくれた...「情けは人の為ならず」なんて言葉が身に沁みる。


こうした治療を受けていると、俺は自分の暮らしが「OO日に診察」とか「XX日に検査・治療」というカレンダーの目印の日付に向かって、ただ「それまで無難に速く消化する」だけの暮らしになっていたように思う。
本当は一日一日が毎日違っていて、それぞれに残り少ない貴重な時間が溢れているのに、ただ先にある目印の日に向かって「無難に急いで時間を捨てて行く」ような生活になっていたのを俺は反省する。
まあ、何かしら「痛い」「苦しい」状態になっている時には、「その日まで我慢する」とか「その日までなんとか耐えて見せる」なんて思いが強くあるから、「1日を大事に使う」ではなく「1日を速く通り過ぎさせる」になってしまうのはしょうがない部分があるとは思うが...それはあまりにも「勿体無い」。


当たり前の話だが、来たるべき日は誰にとっても全部一期一会の初体験の日々。
「いつもと同じ」なんて時間は全く無い筈だ。

花粉と黄砂とゴールデンウィークが終わったら、俺は旅にゴルフに居酒屋にカラオケに...掛け替えのない「一期一会の日」を楽しむことに専念しよう。
下取り値が5万円と言われたオンボロキャンピングカーも、俺が新たな旅に行くのを待っている。
オンボロジジーとオンボロキャンピングカーのオンボロ旅を、これから気違い染みた夏の暑さが来る前にできるだけたくさんしようと思う。

何より、今のこの調子の良い身体の状態を「神様のプレゼント」と感謝して。
(なんの神様だかは知らないが...)