ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

とある72歳庶民ゴルファーの言葉(私じゃないヨ)。

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「毎週土曜にラウンドしてますよ。」
「私がパソコンで申し込んで、同じ世代の仲間3人でラウンドしてます。」

「最近は混んで来ているので、1ヶ月以上前にスタート抑えています。」
「基本的に私は断りませんが、誰かが雨だからやめましょうと言ったら、すぐに中止にします。」


「土曜日は高いでしょ?って?」
「私たち3人はこういう大衆コース3つのメンバーなんです。」
「私が平日は仕事をしてますので、ほかの2人は平日にゴルフできる身分なんですが、私に付き合ってもらって毎週土曜日に遊ぶんです。」
「私はゴルフやる金を稼ぐためには、平日に仕事をしなくちゃいけないんで。」
「72歳になってまで仕事を続けてるとは思ってもいなかったんですが、楽しい仲間とゴルフやるためには仕事を続けるしかないんですよ。」
「ええ、小さな町工場を1人でやってるんですが、平日はびっしり仕事で忙しいんです。」
「不景気なのに、なんで忙しい?ですか? ...実は私の同世代の同業者たちは、あまり将来性の無い工場の仕事を子供に継がせないので、どんどん廃業してるんです。そんな工場仲間が最後まで扱っていた仕事を、辞める際に私に変わってやってくれないかって頼んで来るんですよ。」
「私は腕には自信があるので、そういう仕事を毎日忙しい思いでこなしているわけです。」
「え? 私の仕事を子供が引き継ぐかって? いえいえ、私んところも息子たちは違う仕事をやってます...AT関係とか銀行とか医者とか。」

「ここ数年、私は安いホーム以外のコースでのゴルフは、ほとんどやっていません。他の2人もそうだと思います。」
「だいたい1回のプレーで5000円くらい、1万円のプレーフィーなんて絶対に払いません。」

「毎週同じコース・同じメンバーで飽きないかって?」
「いやいや、そりゃあ話題は『昔は飛んだ』の若い頃自慢だとか『どこが痛い』の病気自慢だとかが多いけど、同じメンバーなら練習するハリも出るし、少しでもあいつに勝つためにと中古でドライバー買ったりもするし、飽きはしないですよ」
「病気の話だって、俺は糖尿病とか、高血圧だとか、高脂血症だとか、痛風だとか、不整脈だとか、緑内障だとか白内障だとか、インポだとかEDだとか...如何にも元気なジジーの病気自慢てのは面白いもんだし。」
「ニギリはしませんよ...ゴルフが汚くなるので、みんな嫌がってます。」


「ただ、自分がやりたくてもそれぞれに用事が出来てプレー出来ない時だけ、こんな風に1人参加のゴルフに参加します。」
「いつもと違うコースをいつもと違うメンバーで、というのも新鮮で面白いですけど...私のメインはやっぱり来週土曜日のいつものメンバーといつものコースでのゴルフですね。」
「今年も最低50回のラウンドが目標です。」

 

 

「72歳になって、『明日死ぬかもしれない、今日が最後のゴルフかもしれない』って感覚が妙にリアルになりました。」

「そうなってみて、『ゴルフをせんとや生まれけむ』って言葉が、なんとも自然に聞こえますね。」
「今日もいい天気ですね。」