ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

天下の暴論...23

イメージ 1

今回の暴論は、まあ暴論です(笑)。

あれだけの才能と技術とオーラをまとっていたセベ・バレステロスが、あっけない程早くゴルフの第一線から消えて行った原因は、一般には王族の娘との結婚が原因と言われている。
しかし、本当は腰を痛めた事が長引いて自分本来のスイングが出来なくなったため、とも噂されていた。

バレステロスと言えば、ドライバーはもちろん、アイアンも必ず同じ形のフィニッシュになって、ピタリと止まるスイングが特徴。
彼自身いつも自分のスイングを、同じ形のフィニッシュになるようにチェックしていた。
試合の合間にも、何度も何度もフィニッシュの形を作り、そこに自分のスイングが収まるような動きをしているところを見かける事が多かった。
実際彼のスイングは、その美しいフィニッシュの形が特徴でもあった。

不思議な事に、それだけチェックしていたにもかかわらず、彼のショットは良く曲がったんだけど。

私はバレステロスが腰を痛めたのは、その華麗なフィニッシュのためだと思っている。
バレステロスに限らず、奇麗なフィニッシュの形で定評のあったプロゴルファーの多くが、同じように腰を痛めて早く消えて行ったり、才能程の結果を残せないでいる。
フレッド・カプルス、ジョニー・ミラー、トム・ワイスコフ等々...
こういうプロ達は、フォローのあとでグリップが頭の後ろ側まで回り、実に柔らかいフィニッシュの形を見せていたゴルファー達だ。
それに比べると、長く活躍を続けたニクラスやパーマー、ワトソンなんかはフォローのあと、グリップが頭の後ろ側まで回る前に腕を逃がしてしまうフィニッシュをとる。
若い頃は回しすぎたフィニッシュに近かったワトソンも、ある程度経つと身体を反らさず早めに腕をたたむフィニッシュにしていた。

プロ達に比べるとずっと運動する事の少ない我々アマチュア...特に若くはないアマチュアは、絶対に「奇麗なフィニッシュの形」なんて考えちゃいけない、というのが今回の暴言。

レッスンプロの言う事や、レッスン本の殆ど(というより完全に)全部に「フィニッシュを考えてスイングしろ」と書いてあるはず。
インパクトで減速させないために、フィニッシュ迄振り切れ、と。
でも、あえて反対する。
インパクトの後は、左腕はなるべく早めにたたむ。
振るイメージは、グリップがフォローで頭の横に来る迄。
それより後は、無理をしないで流してしまう。
決して腰を反らせない。

大丈夫、フィニッシュ迄振り切らなくたって、進化した最近のクラブは充分振れるしちゃんと飛ぶ。
腰を痛めたら...「あ、痛!」と思ったら遅いんだ。
インパクトの後、フォローまで振ったらスイングはそれで終わりの方がいい。
「フィニッシュ迄きちんと振る」なんていうのは10代の子供向けと考える。

絶対に、「これは間違い」と言われる意見だと思うけど、何しろ勝手な暴言ですので、お許しを。
ちなみに私のスイングもフィニッシュは考えてない、汚いスイング(笑)。
面白ければいいんです、と。