ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

足で地面をグリップしろ!

イメージ 1

「手だけではなく、両足でも地面をグリップする事が重要だ」...ウォルター・ヘーゲン。

同じような言葉では、中村寅吉が「靴の中でも、素足で地面を掴むようにしろ」と言っているが、この二つの言葉似てはいるが、ちょっと意味合いが違う。

ウォルター・ヘーゲンは、残された写真や映像で見る限りかなり広いスタンスが特徴で、その広いスタンスで下半身をしっかり支えてロングドライブを打っていた。
本人も「両足がその広いスタンスによって、しっかりと安定しているからいいショットが打てる」と解説して、広いスタンスで地面をしっかりとグリップする事を勧めている。
確かにスタンスを広げると、上半身に力が入ってもふらつかずに安定して振る事が出来る。
ドラコン選手権の選手は、殆ど全員広いワイドスタンスをとっている。
...ただしこの広いスタンスは、それぞれ人により向き不向きがある。
身体が堅かったり、スイングが出来ていない人には、むしろ下半身を使えずに手打ちやダフリトップの原因となってしまう。
(そのためにワイドスタンスは一般的にはならず、近年のレッスンでは「肩幅」くらいのスタンスが適当という事になっている。)

中村寅吉の「足で地面を掴め」というのは、「靴を履いていても、靴の中で足の指でしっかり地面を掴んでいるようにスタンスをとる」ということ。
実際に裸足で練習したりもしたと聞く。

ちょっとニュアンスの違う二人の言葉だが、共通しているのは「手も足もグリップする事が大事」と言っている事。
スイングを考えると、どうしても手や上半身の動きに注意が行くが、地面に接している「足のグリップ」はスイングを支える土台なのであるから、これを疎かにしてはならない、と。

現代のレッスンでは、両足の親指の母指丘あたりに重心をかけろ、とか踵体重はダメ、とか言うのが一般的だが、「足で地面をグリップする」つもりでいると、自然にこういう形になると思う。

スイングするにあたって、何かチェックしなければすまない人は、上半身の事を忘れて「足のグリップ」だけをチェックしてスイングするのも面白いと思う。
上半身は普段の練習できっとなんとか出来るから、こんな意識でラウンドすると新しい自分に気がついたりするんじゃないかな。

...以前、足でグリップするつもりで「指で地面を掴む」イメージでスイングしていたら、後半足の指がつって困った事があった...これはご用心(笑)。