ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

今、マスコミが面白い

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面白い。
今、マスコミが媒体ごとに立場が違って面白い。

大昔は、大手のマスコミと言うのはジャーナリズム精神を忠実に守って、自由と正義を守る旗手であると思っていた。
ペン一本で大きな権力にも対抗するヒーローであり、真実を追究する為には命をも懸ける勇気ある選ばれた人達がジャーナリストと呼ばれる人達だと思っていた。
...だから簡単に洗脳され、扇動される立場だったんだけど。

思想や政治的なことにはそれぞれ立場があるので別として、今の大相撲の問題が実に象徴的な展開になっているので注目している。

今の相撲にはまるで興味が無いけれど、今の大相撲が横綱から何からモンゴル出身の力士が大きな勢力を持っているくらいは知っていた。
そこでのモンゴル人同士の暴力問題を、テレビや新聞、雑誌などが大きな時間を割いて取り上げている。
その立場がそれぞれの媒体ごとに明快に違うのが面白いのだ。

テレビはほぼ暴力事件を起こした件は、横綱の一人の引退で決着...訴えた親方はそんな些細なことを何で騒いでいるのか、と言う相撲協会寄りの見方で...モンゴル人達の八百長については一言も無し。
つまり、テレビでは協会が正しく、モンゴルの横綱が可哀想で、訴えた親方が悪いと言う立場。

それに対して雑誌は、その背景にモンゴル人同士の八百長があり、そのもめ事が暴力事件の切っ掛けとなった...警察に訴えた親方は、取り締まるべき協会自体がモンゴル人達に何も言えないから、と言うのが理由。
つまり、親方の行動は正しく、自浄作用の無い協会とモンゴル人の癒着が正されない限り八百長は無くならない、と言うのが雑誌の立場。

新聞は、今の所問題が暴力事件で警察の動きがどうなるかを見ていて、暴力事件で終われば親方が悪い...八百長問題がはっきりとすれば、モンゴル人達が悪い、と勝ち組につこうと言う待機状態に見える。

世の中の生活に関係ない相撲の話なので、自分も無責任に高みの見物を決め込んでいるけど、今日現在これほど媒体によって立場が違う事件も珍しい。
昔は普通こういう事件で頼るのはどれか一つの媒体の意見だったんだろうから、シンプルに世論の流れとやらがマスコミに寄って作り出せたんだろう。
しかし、今は探そうと思えば異なる意見や反対側の意見も見つけることは容易い。
特にネット環境があれば、本当に様々な意見や以前だったら握りつぶされていた情報も見ることが出来る。

テレビや雑誌、新聞などの旧メディアがこれほど立場が違うこの事件、自分でネットなどで情報を探してこの先を想像するのにはいい勉強になる。
本物の真実は何時だって判り難いものだけど、一つの意見だけで煽られ踊らされ結局いい様に使われて馬鹿を見る、世論操作を仕掛けるヤツらから見た「馬鹿な庶民」になりたく無いなら自分で探すべき。

必要なのは多分、己の愚かさを知って謙虚に他の意見をより多く調べてみること。
(当然ネットには「嘘ニュース」や「フェイクニュース」と言われるものから、意識的に誘導しようとする「洗脳系」や「思想系」の罠も多いから、簡単に同意して同調してテンパらないように気をつけて...疑り深くね。)