ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

柚の冒険

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とい言っても、いつもこんな感じ。

まず、カーテンの陰にしっかりと隠れる...
柚にとっては「完全に」隠れたつもりなんだろうけど、大概身体のどこかが見えている。
それでからかうと可哀想なので、大抵の場合「もう見えないよ」と見えていても見えない振りをしてやる事に...

なかなか戯れない猫だけど、辛抱強く相手してやっているとやがて獲物を狙って動き出す。
カーテンの陰から、そっと顔を出してもそもそと動き出しながら飛びかかる構え...

これからが今まで飼っていた猫と違って、なかなか飛びかかる決断をしない。
頭を小刻みに動かしながら、しっかり隠れた(つもりの)場所から確実な襲撃体勢をとろうと身構えて...何時までたっても飛びかからない(笑)。

そのうちに、ふと、この体勢からどうするか見守っているこちらの視線に気づく。
「あれ? ひょっとして見てた?」
なんて顔をして、視線が合う。

もうこの時点で柚の緊張感が全く無くなってしまう。
照れているんだか、気が散ってしまったんだか....獲物の事はすっかり忘れている。

で、この体勢のまま、ごろんと身体を伸ばしてリラックスしてしまい、.戯れさせようと色々と仕掛けていたうちの奥さんの努力は(いつものように)徒労に終わる。
柚には闘争本能というか、野生の血と言うか、肉食獣の緊張感とか言うものが根本的に欠けているようだ。

やはり柚は人と一緒にしか生きられなかった猫なんだろう...それはそれで凄く可愛い存在なんだけど。

つい、「猫だろ? お前」とちょっと心配になって言ってしまう。
柚は返事をしないけど。