ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

おとなしい...

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柚も人間で言えば20代になったはず。
思えば、猫は自分が子供の頃からいつも家にいた気がする。
アパートだったので室内では飼えなかったはずだが、野良に餌をやったりしていつも何匹かが家に出入りしていたように記憶している。
そんな猫達はいずれも敏捷で、餌をもらっている手前体を触らせてはくれるが、決して気を許すような事はせずにある程度の距離を必ずとっていた。

子猫のときから世話をしていても、基本的に外で生活している猫達だったから、嫌な事は嫌だとはっきり拒絶する姿勢があった。
だから子猫の時から、戯らしていても噛み付かれるときや引っ掻かれる時には、たとえ「甘噛み」とはいえ結構痛く、手が傷だらけになったり、時には一寸した怪我をしたりした。

前に20年近く飼っていた「パトラ」も、本当に懐いていたのはうちの奥さんだけで、下の娘は子分扱いだったし、自分は「単なる同居人」という「格」だった。
だから、ふざけて戯れさせたりすると、結構厳しく噛まれたり引っ掻かれてかなり痛い思いをした。
まあ、猫を飼えばそんなものだと思っていたのだが...

いまの柚は全然違うのだ。
これは猫の個性...優しいのか、それとも単に弱いのか...
戯れて噛み付いても、本当に単に歯を当てるだけで力を入れず、すぐになめてしまう。
爪を出しても、力は入れずに単に当てるだけ。
むしろそのあとを丁寧になめる。

それと...我慢強い。
写真のように、仕事に飽きて一休みの時に、部屋のどこかから柚を見つけてきて膝掛けの下に入れると、いつまでも我慢してつきあってくれる。
他に誰も無い時にはそのまま寝てしまうときもあるが、膝の上で寝られると仕事がし難くなるので、適当に気晴らししてから「もういいよ」と言ってやると、いそいそと膝から降りて行く。
...「もういいかなあ」なんて、我慢しているのが何となく感じられるのが面白い。

てな感じで、柚の存在が所謂「癒し」になっている今日この頃。

最近、気晴らしに柚を探しに行くと、気配を感じてこそこそと隠れようとする。
追いかけると、すぐに観念して掴まってしまう猫なんだけど。