ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

ゴルフは滅びる?...1

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はじめにお断りしておきますが、これはあくまで私個人の勝手な思いであり勝手な考察です。

そしてここで言う「ゴルフ」とは、我々普通の庶民がやり出した「ゴルフ」の事で、雑誌などで書かれている昔から繋がる富裕階級の嗜む「ゴルフ」とは違うものです。
先祖の代から「名門」と呼ばれるゴルフ場で、ゆったりとした時間を過ごして来た階級の方々のゴルフは、昔も、今も、これからも変わらずに存在し続いて行くと思います。

そうではない、「プレーフィーが1万円を超えると考えてしまう様な」我々が遊ぶゴルフと言うものは、本当は似てはいても違うものだと言う事です(世間からはこれを「ひがみ」とも言われます(笑))。
それでも我々のゴルフは十分楽しく、本当に深くて飽きないゲームなんですけど。
でも、そういう我々が遊べるようなゴルフ場で、入場者が減って来ています。
ゴルフをやる年齢層が毎年毎年上がっています(今一番ゴルフを多く楽しんでいる年齢は60歳以上だとか)。
それは具体的に言うと、このままでは団塊の世代がゴルフをやらなくなるとゴルフ場の入場者は激減すると言う事。
それがいくつかの統計で表れているのが、今の日本のゴルフ場事情とか。

私は、この状況が少し前のスキーブームに重なって見えてしょうがありません。
スキーブームは我々団塊の世代が参入して華やかになり、去って行くとともにブームは消えて行きました。
この「スキー」と言うもの...私の子供の頃には廻りに楽しむ人は殆ど無く、それを楽しんでいるのは生活に余裕のある富裕層だけでした(勿論雪国の地元の人は除く)。
学生時代にその楽しみ方がいろいろと紹介され、現実とかけ離れた「白銀の」で形容される別世界で遊ぶ事への憧れが大きくなっていき、景気が良くなって少し余裕ができて来た時に「ああ、スキーというものがやってみたい」「やっとスキーというものが楽しめる」と、興奮して始めたものでした。
その体験してみたスキー場というものは、本当に現実世界とかけ離れた夢の世界のようで...みんな普通の街では着れない様なファッションで白い雪の中を転げ回り、そこではスキーの上手い人は年齢職業に関係なくヒーローやヒロインになれました。
(余談ですが...そんな晴れ舞台で知り合った男女が恋に落ちて結婚した、なんて話はよく聞きましたが...現実世界に戻るとともに夢から覚めて、結局離婚したなんて話もよくありましたっけ)

そして、ブームの最中には毎年最新の型のスキーやブーツ、最新のファッションが発表されて、神田のスキーショップ街は若者達で溢れました。
(なんか...ゴルフと似ていません?)
雑誌も、はじめは冬の間の12月・1月・2月の3ヶ月だけ発行していたスキー雑誌が、年々ブームとともに11月から3月まで...10月から4月までと増えて行き、一年の半分の時期に発行されるようになって行きました。
これを発行する山岳出版社は、スキー雑誌の利益が他のあらゆる出版物より多くなり、これで経営が成り立っている程でした。
当然スキー場もどんどん新しいものが出来て...それでもスキー場では何分かの滑走の為にリフトに乗るのに1時間以上並ぶのが当たり前なんて時代でした。

それが今、スキー場は次々閉鎖され、スキー人口は激減し、スキーショップも激減し、スキー雑誌も休刊廃刊が相次ぎ、ニュースでも冬のレジャーとして放送される事は殆ど無くなってしまった。

スキーがどうしてこんな風になってしまったかは諸説あるけど、それは後回し。

ゴルフ界の現状が、このスキーブームの末期に似て来ていると言うのが私の考えです。
ゴルフ人口の高齢化と、新規参入する若者の少なさ、そして始まり出した不採算ゴルフ場の閉鎖と転業...
この先そう長い時間を経ずに、我々が楽しむゴルフと言うものが滅びて行く様な気がしてなりません。
我々団塊の世代がゴルフを楽しめているうちは、なんとか大丈夫でしょうけれど。

....長くなるのでまた次回。