ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

まずあらゆるミスの覚悟をする

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ティーグランドに立ったら,まずあらゆるミスの覚悟をする。それから良いショットの期待もする」...チチ・ロドリゲス。

チチ・ロドリゲスは、プエルトリコ出身のプロゴルファーで、米ツアー8勝、シニアで22勝。
最近は、プエルトリコオープンのホストプロとしてテレビで見かけたりする。
いつも粋なシャレ男スタイルで,パットを決めた時に行う「剣の舞」が有名。
ラテン系のゴルファーらしい,陽気なゴルファー。

この言葉は簡単で単純,誰にも目新しい要素はない。
が,思い返してみて欲しい。
自分がその日の最初のティーグランドに立った時、一体どんな事を考えているのか?
まず多くのアベレージゴルファーは不安で一杯だろう。
「練習する時間がなかった。」
「まだ使い慣れてないクラブだし...」
「OBに行ったらどうしよう」
「空振りしたら..テンプラやチョロだったら...」
「笑われたくない」
「恥をかきたくない」

...自分が打つ順番になったら,もう不安と緊張と興奮で身体が満足に動かない。

チチ・ロドリゲスは、「覚悟してないからだ」と言う。
曖昧に、上手くいって欲しいけど上手くいかなかったら恥ずかしい...そんな気持ちがいけない。
ゴルフってのはプロだって平気でミスをするゲームだ。
それが、普段はちゃんと給料をもらう仕事をやって、練習だって満足に出来ない普通のゴルファーがミスをしないはずがない。
ティーショットだって、セカンドだって、アプローチだって、バンカーショットだって、パットだってミスするのが当たり前。
ただ「上手くいかないかも」という不安でオロオロして、勝手に緊張して力が入って身体がバラバラに動くなんて、自意識過剰の被害妄想の誇大妄想だって事だ。
...ミスはする。
絶対にミスはする!

だから、そんな事で不安になって動揺するより、まずミスをする覚悟をする!
絶対に自分はミスをするんだから、と腹をくくる。

それからが、自分のゴルフだ。
そのミスショットが自分の実力、そう覚悟を決めなくては次のショットに入ってはいけない。
ただ、ゴルフの女神さんは、覚悟したゴルファーを見捨てはしない。
何回かに1回、必ず自分の覚悟にご褒美をくれるはずだ。
...スーパーショット、ミラクルショット、会心の一撃、ピンにかぶさるショット、カップ横でブレーキがかかるアプローチ、読み切った難しいロングパット...この世の何よりも快感を伴うショットが自分を待っている。

この会心の一撃は、しかし自分の実力なんて絶対に驕ってはいけない。
あくまで、自分の覚悟に対するゴルフの神様のご褒美なんだから。

でも、覚悟のないものにはまず絶対にゴルフの神様はご褒美はくれない。

逆に、気合いが入り自信満々で意気込んでティーグランドに立つものも、ミスの覚悟がない限りどこかで大きな落とし穴にハマってしまう。
謙虚さを失ったゴルファーには...ゴルフの神様はものすごく冷たい。

不安ばっかりでも自信過剰でも、ゴルフはきっと楽しめない。
ここはまず、自分のやらかすミスショットをはっきりと覚悟し、腹を決めたら少しだけゴルフの女神様にご褒美をお願いするのがいいと思う。
悪いイメージばかり持つと言うのではなく、「覚悟したら良い事がある」というイメージだ。

もしゴルフの女神様に気に入られたら、素晴らしいゴルフがきっと待っている。