ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

ミスショットは直ちに忘れよ

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「ミスショットは直ちに忘れよ」...ピア・ニールソン。

ピア・ニールソンは、スウェーデンアニカ・ソレンスタムをはじめとする世界に通用するゴルファーを育てたレッスンプロ。
全ホールでバーディーを獲れば18アンダー、それを目標とする意味で世界で評判となった「ゴルフ54ビジョン」を書いた。
技術面もさることながら、ゴルフというゲームのメンタル面でのコントロールの重要性を説く。

よくタイガーなんかがやる、ミスショットのあとの感情の爆発。
タイガーはあれを「x秒ルール」とか言って、ミスしたあとにクラブを投げつけたり何やら怒鳴ったりして、それで気分を変えるとか・・・
でも、そんな行動はピア・ニールソンによれば、普通の凡庸なゴルファーである我々にはむしろミスショットの記憶をより強く記憶に刻み込むだけらしい。
彼女によると我々の頭には記憶の貯蔵事やらがあって、強い感情ほどそこに溜まって行きやすいんだとか。
そしてそういう感情は、同じような状況を迎えた時に必ずその貯蔵庫から呼び起こされる。
そうなると、その時には強く意識してなくても、身体はやはり以前のミスショットのときと同じような反応をして、結局同じミスを繰り返す事になるんだと。

これは誰でも覚えがあるはずだ。
決まったホールで、いつも同じようなミスをする。
ここ一番の大事なショットは必ずミスをする。
これさえ入れれば、というパットは必ず外す。
...等々。
どの場合も、それを以前失敗した時に、酷く落ち込んだり、怒ったり、悲しんだり...いつまでも反省し、後悔し、自己嫌悪に陥ったはずだ。

そういう反省や後悔は、ラウンドしている時には決してプラスに働かない。
ここは、ピア・ニールソンのいうように「悪いショットはすぐに忘れよう」。
やっちまった事はしょうがない。
次のショットの最善の方法を考えて、済んでしまったショットの事なんか忘れてしまう。
そんなミスショットでゴルフが終わる訳じゃない。
これからのショットを楽しまなくちゃ、わざわざゴルフに来た甲斐がない。

逆に、成功したショットの快感のイメージを貯蔵庫に蓄えておけば、肝心な場面でそういう記憶が蘇ってきて、また良いショットが打てる場合が多いという。
だから、良いショット、良い成功体験は、強い感情を忘れずになるべく貯蔵庫にたくさん蓄えておく方が良い。
...とは言っても我々レベルのゴルファーには、凄く嬉しいショットや成功した結果なんて、失敗の数に比べるとあまりにも少ない。
だから、とりあえず我々は沢山溜まっていくミスショットや悪い結果の記憶を、せっせとその場で消去して行こう。
「ミスショット?」
「それって、なんのこと?」
って、脳内でどんどん「無かった事」にして。


ただね...
あまりにミスショットが多いと、その日のゴルフ全部を忘れなくちゃならないとか...なるのかも。

「あれ、あの日は俺ゴルフ場で何してたっけ?」
「ゴルフ、行ったっけ?」
なんてね。