ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

キャンピングカーの運転

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これも、あくまで自分が買った車で、自分の運転で、という話だけれど。
これから、もしキャンピングカーを買う予定があるなら、参考になるかと。


元々このキャンピングカーは、1・5トン車のいすゞエルフの荷台に家1軒を載せたようなもの。
どうしても、感触としては何時も荷物満載で走る1・5トントラック、という感じになる。
サファリから変わって一番苦労したのが、道路の流れに乗り遅れる、ということ。
元々今まで乗っていた4駆車でさえ、「スタートダッシュを聞かせて流れを引っ張る」なんていう車ではなく、手早くギアを切り替えながらなんとか流れに乗って行くという感じだったのに、この「トラック」はどうやっても流れに乗るのは無理。

しかし中にゆったりと乗っている人にとっては、そんな急なスタートや加速は必要なく、「そういうもので丁度良い」とも言えた。

しかし、ちょっとした上りの坂道では...これは辛い。
セカンド・サードで、床を踏み抜く程アクセルを踏んだって、流れの乗って行けない。
フォースやトップギアは上り坂で使えるはずもなく、サードで必死に回しても最高時速40キロ!
勿論すぐに後ろには数台から数十台の車が並び、自分が車を後ろから押している程全身に力が入り、汗びっしょりでのろのろ走ることになる。
少しでも広い場所に出れば、ハザードランプで端により、後続車をやり過ごす...「悪いねえ..」なんて謝りながら。
また、トラックベースのキャンピングカーは、後輪のショックアブソーバーは高加重に対応するために固めになっていたり、板バネであったりする。
すると、ちょっとした悪路でも後部は跳ねまくり、後部に備え付けられていることが多いキッチン関係の小物は大地震の時のように跳ね回る。
瀬戸物などは絶対に割れるし、包丁なんかも飛んでくる(勿論それを防ぐ方法はあるけれど)。
ここは、割れないものを用意するのが一番。

観光地などに行って、古い町並みなどを走るとき...日本製のキャンピングカーは道の狭さを考慮していて、車幅が2メートルを超えるものは無いのだが、気をつけるのは車高の高さ。
古い町並みは、軒先が低く、看板や店の飾りなどもイメージよりずっと低い所にある。
この上の方の看板などは運転席から見え難く、注意していないと思わぬ所で「ガチャン」となる。

そして、一番注意するべきことは、高速などでの風圧。
最近は見ないが、以前はあちこちでキャンピングカーの横転事故を耳にした。
その原因を見てみると、高速道での急ハンドル。
何も急な車線変更とかではなく、大型トラックの影響があったものが多い。
これはキャンピングカーに乗り始めて、始めて高速道で経験した時には驚いた。
当然スピードのあまりでないキャンピングカーは、走行車線を大人しく走っているのだが、そのためにスピードを上げた大型トラックにしょっちゅう追い抜かれる。
そのとき、まず後ろから高速の大型トラックが近づくと、いきなり車体が左に押し出され流される。
「え?」と思っていると、大型トラックが横を走り抜ける...途端に今度は車体がトラックの方に引っ張られ吸い寄せられる。
これは、特別にハンドル操作をしなくても、押し出され、引っ張られて元の場所に帰るのだけど、この押し出された時にパニックになり、右方向にハンドルを切って戻ろうとすると危険なのだ。
左に押し出されたので、右にハンドルを切る...すると直後に今度は右に引っ張られる!
こうなると最初に右にハンドルを切っていたために、急激で極端なハンドル操作となり左から横転して大事故になってしまう。
数回、押され・引っ張られを経験すると、「こういうものか」と判るのだが、始めての経験の時は驚く。
何しろ普通の車よりは重心の高いキャンピングカー、こういった知識があると無用の事故は避けれるか、と。

便利さと不便さは裏腹のこととして、もしキャンピングカーを手に入れられたら、こんなことに気をつけて楽しんで頂きたい。