ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

ステップワゴンベースキャンパー

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全財産をかけたキャンピングカーを、手放さなくてはいけなくなった。
いくら抵抗しても抗議しても、車検の時に車検場から出さないと宣言されたのだ。

この当時そのキャンピングカーが何百万のものであろうと、売りに出せば二束三文...殆ど数十万の金にもならなかった。
アメリカ製だの韓国製だのヨーロッパ製のトラックベースキャンパーは、大手を振って乗り回せるのに、国産を信じたものだけが馬鹿を見た。
この国の規制とは、一体何処を向いているんだという思いはずっと消えない。

それでも、なんとかそのキャンパーを作ったセキソーボディに相談して、前のキャンピングカーを下取りにして二回りも小さいステップワゴンベースのキャンパーを買う事にした。
展示車両で中古という事で、なけなしの200万以上をプラスして...

乗車定員は6人、就寝定員は4人というキャンパー。
ベース車はステップワゴンのガソリン2000cc。
走行距離は数千キロ。

寝たり休憩するときのスペースの狭さは、前のキャンパーとは比べ物にならない。
しかし、実際にこの車を運転してみると、頭の上に乗せたベッド部分の大きさも気にならず、まるで普通の乗用車のように良く走る。
高速でも、曲がりくねった道でも、その安定感は今まで乗った車の中で一番。
特に車高が高い割にはカーブでの挙動も安定していて、ホンダというメーカーの技術の高さを感じた。
高速は追い越し時にオーバ-120キロでも安定しているし、100キロ前後の巡航では全く不安を感じない。
特に以前のキャンピングカーでは一番危険だった、大型トラックの追い越し時の風圧や、トンネル出口での風による影響も殆ど感じない。

しばらく乗って、自分が年を取って行く事を考えれば、この方が「あり」かな、という感じになった。
前のキャンピングカーは、運転がきつかった...ちょっとした坂道では、あっという間に後ろに数台の車がつまり、曲がりくねった道では十分にスピードを落とさなければ車体が不安定になり、止まってから巡航速度になるのに時間が酷くかかり...車の流れに乗ろうとするだけで汗びっしょりになるほど疲れるのが普通だった。
今のステップワゴンベースのキャンパーは、鼻歌まじりで流れに乗って走れる。

そして一番違うと感じたのが、AT。
今までの車は、ジムニーランクルBJ44・サファリ.いすゞトラックベースキャンパー、すべてマニュアルシフト、つまりMTだった。
基本4駆以外は車ではないとの考えから、4駆を選びいろいろなオフロードを想定してMT以外は考えもしなかった。

それが、諦めとともに買い替えたこのキャンパーは、軟弱な2駆でAT。
そのかわり運転は、今までの車に比べて考えられない程、楽。
運転していて汗をかかずに乗れる車、海や山に行くまでが楽な車。

これは「あり」だと思って、今はそれなりに満足して乗っている。
...ただ、雪道や悪路には入れない事と、景色の良い所で一服する時に、前のキャンパーのような広さのゆとりが無い所が残念な事。
それと、自分の寝る下の場所のベッドは座席を倒して作るものなので、凸凹があって布団を敷いても寝辛い事...これは、近々車中泊用のマットとやらを買ってみようと思っている。

まだ走行距離は50000キロ程、それなりに満足して、これからもこいつとの人生は続きそう...