ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

グリーン周りからウェッジしか使わない奴...

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「グリーン周りからウェッジしか使わない奴を、私は信用しない」...ダイ・リース。

ダイ・リースはウェールズ出身のプロゴルファー。
1957年の霞ヶ関ccの第5回カナダカップでも来日し、ライダーカップの英国側主将としても活躍した。

さて、この言葉。
「ウェッジなんか使うより、パターを使う方がよっぽど寄る。」
「フェアウェイからだって、使えるならパターを使うのが一番だ」
という意味らしい。

一般には間違いなく正しい言葉だと思う。
が、正直...自分には向いていないと感じている。
ボールがカラーの上だったら殆どパターを使うけど、そこまで届いてなかった場合には、自分は今はパターを使わない。
ウェッジを使うんだけど、9割以上は転がし。
上げるためにウェッジを使うのは、バンカー越えでもない限りまずない。

以前は、こんなケースではパターを使おうとしていた。
しかし、グリーン前の花道50センチからでも、パターの転がしは難しい。
53度くらいのウェッジの転がしに比べると、1メートル以内に寄る確率は5分の一にもならない。
...理由を考えてみると、パターを使用する場合はフェアウェイなりカラーなりの「グリーン上より伸びた芝」の上を転がす力加減...「距離感」が難しい。
そしてこの「距離感」は、実際のコースをラウンドして経験するより他に、体得しようにない。
ただその経験は、月に一度や二度のラウンド数では絶対に足りないのだ。

彼の国、イギリス辺りでは、(最近は違うようだが)日本のような鳥かごの打ちっぱなしの練習場など全くなかった。
その代わりに、ゴルファーは週に一回や二回はコースをラウンドするのが当たり前だった。
勿論プレーフィーも安いために、散歩代わりにラウンドする人も多かったと聞く。
誰でも、自然に実際の芝の上での距離感を身につけて行けた。
しかし、日本ではそうはいかない。
練習場で、本物の芝の上をボールが転がす経験なんて出来ない。
やっと行ける月に一度か二度のラウンドじゃ、パターの距離感もウェッジの転がしの距離感も経験不足なんだから、大差ないのだ。
ただ、ウェッジで上げようとすれば、その失敗はザックリで10センチだとか、ガツンとトップしてグリーンオーバーだとかの「大怪我」を招く。
ここでのウェッジは、あくまで「転がしをする」という方法を選んだときの話。
勿論、ウェッジでの転がしでなくて、7番でも5番でもいい。
ただし、その7番や5番の転がしの距離感も、体得するのは難しい。
ちょっとでも強いと転がりすぎるので、力を加減する事が必要となり、ビビってダフったり、トップしたり...
そこで、52度、53度、54度くらいのウェッジを、ボールを右足前において転がすために使うと、7番や5番程力を加減しなくてすみ、強めに出てもそれほど転がらない。

そんな訳で、この言葉とは裏腹に、自分ではグリーン周りは53度のウェッジの転がしがメインなんだけど...
パターを使いたくないもう一つの理由は、誰でもが(自分も含めて)「パターを使えば、安全だし寄って当たり前」と見る事。
そんなパターで大ショートしたり、大オーバーしたりすると、その口惜しさと後悔は...ウェッジを使った場合に比べて、ホント、「半端じゃない」から。