ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

夕日

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そのビルの窓から見る夕焼けは、実に奇麗だといつも思う。
もうこの仕事にも慣れて来たけれど、体力的に楽じゃないのは変わらない。
30歳くらいから専業主婦に落ち着いて、家庭内での主婦業と子育てに専念して来たけれど、時代がそれを続ける事を許してくれなくなった。
もう年が年なので、奇麗で楽な仕事なんてあるはずもなく、色々と探したあげくにこの清掃の仕事にたどり着いた。
沢山の同じような年齢の応募者の中からなんとか採用してもらって始めた仕事だけれど、生まれて初めての純粋な肉体労働は身体にきつくて、同期に採用になった人もすぐに殆どの人が辞めて行った。
...そんな中で眠れないほどの筋肉痛に悩まされながらも、ずっと続けて来られた自分に少し驚いてもいる。

もうゴルフは1年半やっていない。
以前のゴルフのサークルの仲間からは、まだお誘いの連絡はあるけれど。
...本当は、今日はそのサークルのコンペの日だった。
実際には練習も一年以上やっていないし、クラブに殆ど触っていないからプレーするのは無理なんだけれど、仲の良かった人からの気取らない誘いの言葉に心が揺れたのは確かだった。
少しはある自分のへそくりから、プレーするお金は問題なかったし...
しかし、今はまだゴルフを再開出来る状況にはないのを知っている。
残念だけどもうしばらくゴルフは出来ない、と返事をした時には少し胸の奥が痛んだ。

今日はいい天気だった。
絶好のゴルフ日和だったろう。
風もないし、日向はぽかぽかして小春日和の一日だった。
モップを動かしている時に、何回かビルの窓から空を見上げた。

仕事の終わる時間、奇麗な夕焼けの空に少しの時間見とれていた。
今日の彼女達のゴルフコースも同じように奇麗な夕焼けになっているだろう。
でも、その景色は今の自分には遥かに遠い。

今年のゴルフシーズンは間もなく終わってしまう。
それでも半年もしないうちに、またいいゴルフシーズンはやってくる。
その時には、数少なくていいから、自分もまたゴルフコースに帰りたいと思う。
自分は、まだゴルフをやめたつもりはないんだから。