ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

レッスンプロ考

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石川遼のところで、レッスンプロの話が良く出てくるので、そんなことのついて無責任にあれこれと考えた。
レッスンプロ、もしくはゴルフにおけるコーチの存在、ってこと。

まず頭に浮かぶのは、ベン・クレンショー、トム・カイトと、彼らのコーチであり師匠であったハーヴイー・ペニックの関係。
技術的にも彼らのコーチであり、人生の置いても彼らの師匠、先輩、あるいはもっと近しい存在であったろうペニックは、死の直前まで彼らの相談に乗り、マスターズで優勝したクレンショーを号泣させた。
それほどの信頼関係が、プロゴルファーとレッスンプロの間で築ければ良いのだけれど、多分あれは極希な例なんだろう。

レッスンプロといっても、頭に浮かぶだけでいろんなタイプがいる。

例えば「基本と原則・理論に忠実な人」...高校や大学のゴルフ部なんかには適しているだろう。ただし、みんな同じようなスイングになって、それから外れるものは否定されそうだ。それに、ある程度以上強くなったゴルファーに何をプラスできるのか...難しい。

例えば、「非常に細かく部分部分の形や動きにこだわる人」...世界的に有名なレッスンプロなんかにもいるが、ある動きの中で「形」とか「向き」とか「角度」とかの目安がわかりやすいので評判になったけれど、その「形」に囚われすぎておかしくなってしまったプロも多いと聞く。

例えば、「有名な人」...本や雑誌やテレビなどで有名になった人。実績や能力を自他ともに認めている。しかし、よくあるのがどれだけのプロを育てた、と言ってはいても、自分の子供がプロになれなかったり、育てられたはずのプロがそれを否定したり。

例えば、「テレビに良く出ている人」...実際に能力のある人も多いはずだけど、基本的にマスコミというのは「声が大きい奴が勝つ」という世界。実力よりも自分を売り込む能力のある人間が売れる世界だから...

例えば「精神論の人」...ともかく気持ちの持ち方だとか、気合いだとか、精神の強さだとかが第一に出てくる。もちろんその前に、ゴルフの技術的なことを全て理解した上でのことなら良いんだけれど..

例えば「いつでもおいでの人」...調子がよいときはなにも口出しせずに、調子が悪くなってプロが来ると、その間のスイングの変化などをチェックしておいて、それに対する感想または対処法を伝えることが出来る...自分的にはこんなプロコーチが良いんじゃないかと思うんだけど...

石川がこれから先、どうなっていくかは自分一人で考えていくだけでは不可能だと思うし、ましてや父親をはじめとするアマチュアにはもっと不可能だと思う。
そして、これから頼りにするようなレッスンプロは、本人が技術的にも精神的にも信頼できる人間でなくてはならないだろう。
沢山いるレッスンプロにしても、「何も知らない人間を上手くする」のなら殆どの人が出来るだろうけれど、「強いプロをもっと強くする」事が出来る人は何人いるだろうか?
著名なレッスンプロというのは、ある意味凄く「口の上手い人」ばかりだ。
そんな玉石混交の中、彼は本物を見つけることが出来るだろうか?

ある意味これも彼の持っている「運」次第かも知れないな。
そんな彼の幸運を祈る。