ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

プロのスイングを真似しちゃいけない!

f:id:ootataki02:20190904123327j:plain

 

前にも書いたかも知れないけどさ。

今の時代は、子供時代・学生時代からゴルフを始めた人以外...つまり大人になって何かのきっかけでゴルフを始めた人々にとって、「独学」でゴルフスイングを覚えるのにテレビ中継なんぞで今活躍している一流プロのスイングを真似しちゃいけねえ...ってのが今回の暴論。

大人になってゴルフを始める人が、確実に上達して長くゴルフを楽しむ為の一番の近道は近所に居る「レッスンプロ」に教わることだ。

(今はレッスンプロになる為にはしっかりとした資格が必要であり、また日々新しい道具やルールに対して勉強しなければ生徒にソッポを向かれるので、近くの練習場などに居るレッスンプロに教わるのが一番問題ない。)

 

それをしないでテレビなどを見て、一流プロのスイングを見よう見まねで真似しようとすると、上達が遅くなるばかりか、自分の身体を壊したりゴルフが嫌いになる可能性が高い。

 

今一戦で活躍しているプロのスイングがカッコイイからと言って、普通のアマチュアゴルファーにとってそれが絶対に正しいわけでは無いのだ。

ほとんど全部の「一流プロ」は子供の頃からゴルフを始め、自分の才能・体力・資質に合わせて「競技用のゴルフ」を作り上げてきた。

それは結果として彼を世界一流のプロに仕立て上げ、巨万の富と名声を得るようになったかも知れないが、アマチュアゴルファーがそれを形だけ真似する事は危険性が高いのだ。

 

例えばタイガー・ウッズのジャンプアップする様なスイングを真似すると、頭の上下動が激しくなって毎日練習し続けなければろくにボールに当たらないだろうし、松山のようにトップで止めようなんて真似すれば、頭が突っ込んで力を入れれば入れるほどテンプラの山を築くだろう。

渋野のハンドダウンのアドレスがカッコいいと真似すれば、インパクトで体が起き上がってトップボールが多くなるだろうし、逆にデシャンポーのようにハンドアップに構えると引っかけボールが多発するだろう。

彼らのそういう個性的で魅力的でいかにも効き目がありそうに見える部分は、その裏に毎日何百球と練習で打ち込んで鍛え上げている部分があるのだ。

形だけ真似しても、ほとんど練習もしないアマチュアには多分悪い結果しか出ない。

 

それに、まだ以前はプロゴルファーという人達は他のプロスポーツ選手に比べて体力が一般人に近く(いわゆる「デブの強豪」なんてプロゴルファーも結構居た)、我々に真似できる部分も多少はあったが...タイガー以降プロゴルファーもアスレチック志向が高く、普通のろくに運動もしない一般人とはかけ離れたレベルの体力となり、形だけ真似しても何も参考にはならない。

 

ケプカとかマキロイとかダスティン・ジョンソンとかの「スイングの普通の動き」は、絶対に我々が参考にできるレベルではない。

 

ま、そんな訳で、上手くなりたきゃ彼らの真似より身近なレッスンプロ、ってのは間違いない。

 

そして問題なのは、テレビなどでスイングの真似をしているアマチュアがそのプロのスイングリズムを真似ようとしてプレーリズムが似てしまっている人が多いこと。

はっきり言って、今の世界の一流プレーヤーにはプレーの遅い迷惑な奴が結構いる。

例えばデシャンポーをはじめとするアメリカの若手には、ショットもそうだがグリーンで特に「手続きに時間のかかる奴が多い!」。

これは日本の大学ゴルフなんかでよく見ることだが、プリショットルーティーンなんだかなんだか知らないが、腹がたつほど長い手続きを毎ショットやる奴がたくさん居る。

グリーン上じゃ、自分の番になってから歩測を始めたりラインを読んだりする奴が多いし、構えてから打つまでが長い奴も結構多い。

ゴルファーは「スロープレー」の奴がいちばん嫌われる、という事は絶対の真実だ。

...渋野は構えてからスイングを始めるのが短いのが一番の魅力だが、松山は構えてから腹が立つ程遅いので、俺は嫌い。

 

このプレーのリズムだけはテレビで見ていても覚えられるので、プレーリズムが早いプロを真似るのだけは大賛成。