ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

恵方巻き?なんてやめちまえ!

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これは関東地方での話だが、節分に「恵方巻き」とか言うのを縦に一口で食う、なんて行事は以前は全く無かった。
コンビニやらでこのおかしな行事の宣伝が始まった時、「関西人の悪のりで始まったような祭りだけど、こんなくだらない事が一般的になる事は無いだろう」と思っていた。

以前はそれほどでもなかったのに、今では日本人の祭り(行事)の一つとして定着したものに「バレンタインデー」や「ホワイトデー」なんてのがあるので、新しい祭りが出来る事に拒否反応はあまりない。
「バレンタインデー」なんてのは元は菓子業界の宣伝販促目的で始まったものだが、始まった当時の日本の男女関係は気持ちの伝え方が実に不器用な時代だった...特に女性が男性に自分の気持ちを表現する事なんてあり得ない様な雰囲気があった。
唯一の手段はラブレターなんて代物で、これを相手に渡すのには人生を賭けるような決死の覚悟が必要だった。
それが気持ちを「チョコレートを渡せばいい」なんて宣伝が広がる事は、普通の女性には大いなる救いになった。
だから一般に浸透したし、そこから「義理チョコ」だの「ホワイトデー」が派生して、それも一般に定着して行った。
ただし、おかげでオレみたいにチョコは義理チョコしか貰えない寂しい男も大量発生してしまった訳だが...何故か(当然か)、本命チョコってのはごく一部の男に偏るんだよなあ。
余談だが、25年以上前にそんな寂しい漫画家・イラストレーター達が集まって始まったのが、「2月14日には、どうせチョコなんか貰えないんだからゴルフをやろう」って事で「バレンタインカップ」と名付けたゴルフコンペなんだよなあ。

それから最近流行り始めた「ハロウィン」祭り。
まあ、キリスト教なんかとは全く関係なくただの「仮装パーティー祭り」として大騒ぎするのは、ケルトの神や悪魔も日本のヤオヨロズの神々や精霊達に仲間入りしたみたいなもんで、いかにも日本らしくて「あり」だと思える。

しかし、恵方巻きとやらは気に入らない...
で、この「節分の日に恵方巻きを一気に縦に食う」と言うヤツ、コンビニ中心に最近旗迄立てて大宣伝してるのが目に着く。
「バッカじゃなかろか」だ。
こんなもんを節分の日の行事なんかに加えて欲しくない、と敢えて言いたい。
節分は鬼さんとの付き合いだけで十分だ。

調べてみるとこの下らない騒ぎの起源なんてのは実に曖昧で、元は関西の花街での「遊女の遊び」から広まった、なんてのが本当の所らしい。
それが関西人の悪のりで(関西では)ある程度広まったのを、コンビニが中心となって関東の方迄広めて来て今に至っているとか。
こんなモノ、真面目に行事なんて言ってやったりするなよ。
宣伝文句につられたアホがやるだけでいい。


...なにしろ美しくない。
ホントに悪い冗談としか思えない。