ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

凍える冬の変態ゴルフ

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今年に入ってから関東は3月から4月並みの暖かい日が続いて、真冬の凍えるゴルフには程遠い日々が続いている。
本来なら普通のゴルフを楽しむチャンスなんだけど、まだ今年の初打ちをする気にはならないので、徐々にエンジンが温まるのを待っているような状況だ。

でも、きっと「さあ、初打ちをしよう」なんて思い立った頃には、本格的な冬の天候となっちまって、最高気温は5度以下・最低適温は0度以下になり...グリーンもティーグラウンドも、フェアウェイや池もことごとく凍り付き、体中に貼るカイロを貼付け、下着はみんな保温力の強い新機能下着で、膝や腰を保護するサポーターなどで体中グルグル巻きにした、まるでロボコップの様な格好でゴルフをする事になるんだろう。
もちろん、今ではそんな時に「競技」なんてする訳ないから、あくまで「ゴルフの餓え」とストレスを解消する為に「野に遊んでボールを打ちたい」だけなんだけど。
もちろんそんな時の「遊びのゴルフ」でも、やがて来るマスターズからあとのゴルフシーズンに何か役に立つような事が出来ればなお良い訳で。

で、最近そんな真冬にゴルフ場で遊んでいるのが、この「真冬の変態ゴルフ」。

冬のゴルフで、まず一番大事なのは怪我をしない事。
寒く身体も硬くなっている時に、いきなりフルショットだとか、飛ばしてやりたいとか、カッコいいスイングで、なんてのはもってのほか...こんなのは、全て怪我のもと。
スイングはフェースのいい所でインパクトする事だけに集中し、トップは絶対フルショット迄回さず、フィニッシュなんて全くいらない...凍った地面で怪我しないように、フラットな軌道でボールだけ払うように引っ叩く。
打ち上げようなんて思ったらまずトップして手が痺れるし、打ち込もうなんて思ったらコンクリートのように硬く凍ったフェアウェイで良くて捻挫、下手したら手を骨折してしまう。

「そう上手くボールだけなんて打てるものか!」って言う人がいるだろうけど、クラブはいつもの距離より2番手以上、出来れば3番手は大きなクラブを持ってグリップを5センチ以上短く持つと、あら不思議...結構フェースにちゃんと当たるものだ。
この時、左手だけではなく右手もグローブをつけた方がいい...わざわざ高い右手用グローブを買わなくても、一山いくらの軍手で十分。
グリップした感じは「鈍感」な感じがするだろうけど、どうせいい季節の敏感なはずのグリップだって、いい結果なんてそう出たことないだろう?
意外と、こんなグリップの方がいい結果が出る可能性が高いのを、きっとあなたは思い知る(笑)。

ボールはいつもよりずっと右よりに置いて、フラットに上げてフラットに下ろす。
グリプはいつも通りでもいいし極端にストロングにしてもいい...強いフックグリップだとフラットに上げて下ろしやすく、軍手の右手で十分握りやすい。
あくまでシンプルにフックグリップで軽く打つだけ...つまり、あのハンマー打法モドキのスイングがこの冬場の遊びスイングで使いやすい。
最初はちょろちょろしてたって、慣れると結構当たり出すし、距離も出る。

そして真冬のゴルフは、絶対に「空高く上げて、ピンの真上から落とす」なんて弾道をイメージしてはいけない。
(空に上げようとするだけであちこち怪我が多くなるし、どうせ当たってもグリーン上で「カコーン」となってボールはどこかに行っちまう)
イメージは20ヤードくらい先のフェアウェイの傾斜の「何処にぶち当てて転がすか」...低く強いゴロのボールが、硬いコンクリートの様なフェアウェイのコブや傾斜にバウンドして、何処迄も転がって行くイメージだ...このイメージが出来れば、クラブは何を使ってもいい。
100ヤードをドライバーで転がしたって、パターで100ヤード転がしたって、全てあなたの遊び心次第。
実際に凍ったフェアウェイなんかでは意外な程ボールは何処迄も転がって行き、170~80ヤードくらいなら結構転がって乗って行くものだ。

これは言わばビリヤードや頭の体操みたいなもので、上手く行ったときの「ヤッター!」感は、半端じゃない(笑)。
こんなゴルフは、いつも渋面の陰気なゴルファーでさえ大笑いする程楽しいもんだ(スコアは度外視した上でだけど)。

勿論、その前に冬のゴルフなんだから、始める前の身体のほぐしと寒さへの慣らしは十分にやって、凍った斜面や凸凹で足を滑らせたり捻挫したりしないように注意して、身体の異常を感じたらすぐ止める。
今はシーズン外なんだから、来るべきゴルフシーズンの為の準備か、ゴルフシーズンになった時に万全の大勢で楽しめるように怪我や病気をしない事を一番の目標にする。
スコアなんかに拘って怪我なんかしたらこの一年を棒に振るんだと、しっかり心に言い聞かせる事。

転がしているうちに、きちんとフェースに当たって来るとボールは低く飛び出すようになるけれど、それはそれで続けて行って無理に転がさなくてもいい。
フルショットと、ボールを打ち上げる事と、ダフリトップが無ければ、それで良い。


...これは私個人の変態遊びです。
これをしてゴルフ崩壊に陥ったとしても、私はなんにも責任とりませんのであしからず。
鼻水垂らして情け無い顔して、「冬の所為だ」と愚痴と文句ばかりのゴルフより、冬なら冬のこんな遊びもあるんだぜ、って言う...そんな「独り言」ですので。