ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

天下の暴論...29

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以前、「パットで歩測をするな!」と書いたが、最近ではパットの距離感を言う時には「カップまで何歩」というのが普通になって来たようだ。
著名なレッスンプロやトーナメントプロが使う様になって来たのが一因だろうが...

確かにゴルフでの距離の表現というのは、ヤード・フィート・インチなどの、我々の普通の生活では他では使わない単位を使う。
実際の話、私は30年もゴルフをやっていながら、その単位の距離の実感はまるで無い。
50ヤードと言えば、練習場の距離標示の立て札で「あのくらいか」と思い、100ヤードと言えばゴルフ場の距離表示の杭を見て「ああ、100ヤードか」と思うくらい。
いわゆる6インチプレースなんてのも、自分はやらないから覚えるつもりも無いが、それをやっている人達だって良く判らないインチ単位なもんだから平気で30センチも1メートルも動かしたりする。
まして今ではGPSを使った距離計が出来、それの競技使用も認められる様になったから、ますます自分の「見た目での距離感」なんて無くなってしまった。

そんな中で、カップまでの距離を自分の歩幅で確認するというのは、本人にとって一番確かな距離感の確認方法であると思うから、これが普通になるのはしょうがないかと思う様になった。
ただ、以前書いた通りのこの方法に寄る弊害には充分気を使って欲しい。

一つは、カップまでの距離という事で、その最後の一歩なり最初の一歩をカップのすぐ横を踏みつける事。
自分のラインではないとは言え、カップの横30センチ以内に足をドンと踏みつけられるのは実に気分が悪いもので、絶対にやめて欲しい。

そしてもう一つはスロープレーの原因になる事。
この前の3時間ペースの前の組だが、グリーン上で一人一人が自分の番になってからゆっくりと歩測し、それからラインを読み、パットをしていた。
後ろで待っている我々は、グリーン上の4人のそれぞれその歩測をイライラしながら見ている事になった...やっている事がよくわかるので、これは辛い。
歩測というのはまずグリーンに上がった時、ボールをマークしてカップの向こう側に歩いて行く時にさりげなく計るか、グリーンに上がる時にボールの反対側からラインを見ながら歩いて行き、さりげなくカップからボールまでを歩測する、なんてのがスマートで見ている後ろの組を苛つかせないで済むやり方だと思う。
一番悪いのは、自分のパットのルーティーンに組み入れてしまい、自分の番になってから歩測をし、両方向からラインを読み、ボールを合わせ、パットするという奴。
自分の番になってからおもむろに歩測を始めるのを見ると、待たされているゴルファー達からの呪いが湧き上がって来て、まずそのパットを入らなくさせているのを感じないか?
砂に蹴られたり、クルッとカップをまわったり、柴の根で止められたり、あるいは信じられないくらい曲ったり、曲らなかったり。

今ではもう、歩測する人が多数になった以上この流れは止まらないだろう。
このままでは、グリーン上のプレーはどんどん遅くなる可能性が高い。
だから、歩測するなら自分のパットを打つ順番が来る前に、後ろの組が見ていても「いつ歩測したのか判らない」くらいにさりげなくやって欲しい。

ともかくグリーン上で、遠くからも判るような一歩一歩歩測する姿というのは、(勿論異論はあるだろうが)実にカッコ悪い、と私は思う。