ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

そこの若いの! ゴルフやってみないか? ...6

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ともかく「ボールを引っ叩けば気持ちがいいぞ!」って誘ったにしても、ラウンドをする為には最低やれなくちゃいけない技術もある。
これが出来ないと、折角飛ばして気持ち良くなったにしても、その何倍もの屈辱感と焦りと敗北感を味わう事になる...結果残るのが苦い思いだけになってしまう様な。

ゴルフというのはなぜ長くやっていて飽きないか...その理由の一つに、ただ思い切り叩くだけのワンパターンのゲームではなく、全く違ういくつもの要素のゲームが組合わさっているからだと言われている。
その典型がただグリーン上を転がす「パット」だけど、これは一回見ればアホでも出来るゲーム形態だから省く...カップに入る入らないは全く別問題だが、パターを持てば誰でも打てる。

ところが、一番問題なのがあのバンカーという奴。
あの砂のある穴に入ると、あの耳かきのでかい様なクラブではどうやって打っても出なくなる事がよくある。
はじめての体験ラウンドなら、バンカーに入ったボールは手で出してプレーを続行したって良いんだけれど、こんな場所はコースにしか無いんだから脱出方法を経験して覚えなければゴルフをやったとは言えない。
しかし、世に言われているバンカーショットという奴は意外に難しい。
スタンスはオープン、バンスが効いたサンドウェッジを開いてリーディングエッジは打ちたい方向に、スイングはオープンにしたスタンスに沿って振り抜き、ボールの後ろから砂の下に潜らせてその砂の爆発する力でボールを出す...上級者は簡単にやるが、苦手とするゴルファーは非常に多い。
「バンカーショットはボールを打たなくていいから易しい」なんて名言もあるけど、下手程普段はボールにちゃんと当たりもしないのにバンカーに限ってナイスショットになっちまう。
結果ナイスショットは土手に当たって元の場所に戻って来て、同じショットをしなければならない羽目になる...しかもさっきよりずっと悪いライで。
これを自尊心が粉々に崩れる程繰り返した後で、ラッキーにもトップしたボールが足跡で跳ねてちょこっと出たりする...ゴルファーはみんな経験した事あるんじゃない?

で、これがとあるプロから教わった「出すだけなら絶対に出る」裏技だ。
まずフェースを思い切り閉じてかぶせて構える...ネックとフェースの角度がVの字になる様にして、そのVの字のところをボールに合わせて構える。
そして普通にそのVの字をボールの下にくぐらせる。
ポイントはシャフトとフェースのVの字になった空間でボールを打つ様なイメージ。
バンスを効かせたサンドウェッジを開いてボールの下を通り抜けさせるより、ずっと抵抗も少なくボールの下をくぐらせる事が出来るはずだ。
それで、あっけなくボールは出る。
ただし、高さはせいぜい腰までのバンカー...それ以上の高さは出ないし、またスピンはかからない。
良くいわれている目玉の時の打ち方に近いが、フェースでどうするかというイメージはなくす事。
試しに一度やってみると良い...あっさり出るのに驚くから。

そしてもう一つの厄介な技が、アプローチ。
ここは7番アイアン一本に決める...ただし、バンカー越えや池越えの時はまた別の話。
それ以外のグリーン廻り50ヤード以内。
ポイントは短く持つ事と、アドレスした時にソールしないこと。
ソールすると下手な人程ザックリやチャックリをする事が多くなる。
そしてグリップは思い切りゆるく握るかきつく握るかのどちらかにする。
ゆるく握る場合は、クラブが落ちる寸前の強さ...短い距離はグリップの位置を動かさず、ヘッドだけを身体の幅まで上げてボールに落としてぶつける。
上げた重さをそのままボールにぶつけるだけで良い...フォローも何もなし。
遠い場合はグリップを身体の幅まで動かす...ヘッドは成り行きで良い(ゆるく握れば自然にコックが入る場合があるがそれでいい)。
やはりそのままボールにぶつけて終わり。
頭が動かない様に気をつけていれば、身体は成り行きでいい。

そしてどうしても力が入ってしまうという人は、手が白くなるくらい思い切りグリップする。
ドライバーを打つ時より強く握ってかまわない...思い切り強く握って上腕や肩に力が入ってもかまわない。
やはりソールはせずに、その固まった上半身のまま、近い時にはヘッドが身体の幅まで(力を入れているのでグリップやクラブは一体となって動くので、ヘッドが身体の幅まで動く時にグリップも一緒に動いてかまわない)。
遠い場合はグリップが身体の幅まで動く...多少のギッタンバッコン(グリップが右に動く時頭が左に動く)になってもかまわない。
これも本来は当たったら終わりだが、無理に止めようとすると打つ前に身体が突っ込みやすいので、打った後の動きは成り行きでいい。

てな感じでミスは少なくなるはずだし、とりあえずグリーンに乗せる(「ピンに寄せる」ではない)、バンカーから出す事(これも「ピンに寄せる」ではない)は何とかなるはず。
バンカーから出せさえすれば、グリーンに乗りさえすれば、プレーも遅くならず屈辱感や敗北感を味わう事も少なくプレーを続行して行ける。
これは練習場で練習する機会もごく少ないものだから、初心者のうちはこんな裏技を知っておいて損は無い。

慣れて来たら、ゆっくりと時間をかけて(「ピンに寄せる」ような)本来の技術を習得する事をお勧めするけれど。