ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

サファリがやって来た!

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免許を取ってから、「新車」に乗るのは初めての経験だった。
「車は壊れずに走れば良い」という考えから、ずっと中古車に乗るのが当たり前だった。
大体、その頃は世界中で「日本車は壊れない」と言うのが常識だったんだし。

その期待に応えて、ランクルBJ44は壊れない車だった。
そして、新しい車は「技術のニッサン」というプライドを看板に背負った、ニッサンで一番ハードで立派な車のはず。

お金の工面には苦労しても、家族が楽に安全に...「夏だって涼しい車」...に乗れるなら、そして20年は乗るのなら、やむを得ない出費だと思って納得していた。

あまり数が出ないと言う「濃緑色」のボデイカラー、オプションとして頑丈で大きなルーフキャリアーをつけ、サイドに「ぶつけられ事故」から家族を守るために頑丈なサイドバーをつけ、シビエの強力なフォグランプを自分で取り付けた。

外観の大きさには改めて家族も驚いていたが、内装の立派さにはもっと驚いていた。
運転席には細かい調整の出来るランバーサポートが付き、助手席も後部座席もランクルBJ44と比べると別世界の豪華な作りに見えた。
後部シートがリクライニングも出来る大きなものであったので、ランクルのように内部の改造はする気になれなかった。
そして、ウィンドウも電動で、エアコンがついて、冬でもランクルのようにチョークを引かなくても一発で始動するエンジン。
殆どの内側部分が鉄板だったランクルに比べて、フルトリムとなった室内...
豪華だ、と思った。(以前がジムニーランクルじゃね...)

家族を乗せて走ると、まず奥さんがその走行の安定性に感動する。
ダブルオーバーフェンダーで広げられたトレッドは、ランクルの180cmに対して、198・5cm。
ホイールベースランクルの240cmに対して297cm。
カーブでの車体のどっしりとした動きは、今でもうちの奥さんが感動して話す程。
エンジンも、ランクルの3200ccから4200ccになって、アクセルをそれほど踏み込まなくても普通の運転で車の流れに乗って行ける。
(何しろ、ランクルではローで動き出すだけ、セカンドで20キロにもいかず、サードで引っ張って40キロくらい、トップでやっと50キロを超えて流れに乗る、という感じだった。)

そして何より、車内が静か(と言ってもガソリン車に比べれば、相当うるさい)。
走行中に普通の声で会話が出来るのが嬉しかった...なにより、走り乍ら音楽も聴けるのに感動した。
乗り心地も、ランクルに比べると別次元の柔らかさ。
といっても、うちの家族は私以外の全員が、普通の乗用車に乗ると車酔いするタイプ。
低い座席と、柔らかすぎる乗り心地の車には乗れない。
その点、このサファリは座席も高く、ランクルよりソフトとはいえ普通車に比べれば遥かにハードだったので、車酔いする事は無かった。

そして、クーラー。
夏に汗だくの着替えを何枚も用意しなくても、熱射病予防に水分をとり続けなくても、太陽の落ちる迄待たなくても、涼しく車に乗れるなんて....夢のようだった。




が、間もなく、「折角の新車」のサファリなのに...
「なにが技術のニッサンだ!」なんて言うことになるとは...