ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

あ! 言っちゃった(笑)!

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今は日本女子オープンが行われているけれど、9月に行われた日本女子プロで興味ある発言が飛び出した。
しかし、いずれも雑誌の記事としては小さい扱いで、殆ど評判にはならなかった。

しかし、実はこの発言、このゴルフ業界の「タブー」とも言える発言だった。

優勝したMプロは、昨年の職場放棄事件以来の復活優勝となったのだが、その言葉だ。
好調の原因を聞かれて、「現在使っているY社のドライバーから、以前使っていたT社のドライバーに戻したら飛距離が20ヤード以上出るようになった。」
今季不調の原因が、新ドライバーで飛距離が出ないのが原因で、いろいろとリズムやコース攻略の組み立てが狂っていたという事だった。
それが数年前まで使っていたドライバーに戻したら、元の飛距離が戻り、攻める姿勢がはっきりとイメージ出来た、と。

彼女がY社のクラブを使う契約を結んでいたかどうかは不明だが、間違いなくT社の数年前のドライバーの方が飛ぶという事実が残った。
一部ではこのニュースで、中古クラブ屋のT社のドライバーが急に売れるようになったとか...

以前にも描いた事だが、クラブメーカーは毎年新ドライバーを発表する。
その試打結果は、ゴルフ雑誌に発表され、必ず良い結果が報告される。
...しかし、冷静に考えてみればすぐに判る事。
こんな試打結果が真実ならば、毎年ドライバーの飛距離は確実に伸びて行き、今なら普通のゴルファーだって飛距離400ヤードを超えていなければおかしいはず。
なのに、プロでは300ヤードヒッターは確実に増えたけど、アマチュアの飛距離なんぞ殆ど変わりはしない。
(ただし、非力な人や高齢の人にとっては、明らかに飛距離が出るクラブに進化して来た)

それも当然...反発係数や、ボール初速などのルールによる制限がかかっているので、極端なアイデアによる画期的なクラブなんていうものを作る事は不可能なのだから。

しかし、毎年新しいクラブを売るしかないメーカーは、いろいろな宣伝文句を付けてクラブを売る。
曲がらない、あるいは曲げられる、弾道が高い、低い、ボールにスピンをかける、かけない...
ゴルフ雑誌は、こういうニュークラブが「飛ぶ」と宣伝しなければ広告収入が入らず、赤字になってしまう。

しかし、いみじくもMプロが漏らしたように、純粋な飛距離性能で言うと数年前のクラブの方がずっと飛ぶ、ということがあるのだ。
勿論、それぞれのスイングの速さや、求める球筋、体力、ボールとの相性など要素は数多くあるけれど、本当に一番飛ばせるクラブは、ニュークラブではなくてここ数年の中古ドライバーの中にある可能性が高いのだ。
それも人気クラブではなく、格安の中古クラブに今の高価なニュードライバーよりずっと飛ぶクラブがあるかもしれない。
そしてそれは、Mプロのように、「20ヤード以上違う」くらいに大きな差が出る...かもしれない。
この飛距離の差は、見過ごす事が出来ないくらいに大きい。

ただ、普通のゴルファーが自分にどんなクラブが合うかを知る事は難しい。
シャフトの堅さや、ロフトや、フェースの大きさ、形の好き嫌い...使ってみなくては判らない事が多い。

しかし「雑誌の試打結果」ではなく、試合で使ってのMプロの正直な感想、我々貧乏ゴルファーには大きなアドバイスとも言える。
それは、新しい評判のクラブを無理して買わなくても、その辺の中古クラブ屋に、自分にとって「最大飛距離を出せる」お宝クラブが「格安」で眠っている可能性が高いということ。
...本物の「一番飛ぶクラブ」は、過去のクラブの中にきっとある...はず?
...そして、そのクラブは今の自分のクラブより20ヤード以上飛ぶ...かもしれない?

さあ、お宝発掘...探しに行きますか?