ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

出会いと別れ

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火曜日に二つの出来事があった。

一つは、ネットで知り合って「酒でも飲みましょう」という事になったM氏との待ち合わせ。
端正な写真と文でつくられたM氏のブログは、派手で目を引くための陳腐なテクニックの溢れるブログの中にあって、落ち着いた清涼剤のようなブログと感じていた。
面白い事にこういう形であう時に、ブログのイメージから想像出来る作者の姿と、実際の姿や雰囲気はいつも期待を裏切らない。
会ったばかりで旧い友達のように話が弾む。
いつもの「ゆうかり」で竹葉を酌み交わして、話は果てしなくゴルフから広がって行く。
意外な仕事の内容や、裏話、とっておきの話など、話は尽きる事なく時間の流れに乗って行く。
話足りずに閉店してからもう一軒。
飲んだ割には酔いも残らず、良いお酒でありました。

そして、帰ってからふと雑誌に目をやると...「菊谷匡祐氏、死去」の文字。
「19日に食道ガンのために他界」と。
菊谷氏とは、ゴルフのイラストの仕事を始めて間もない頃、今はない「アサヒゴルフ」で彼のエッセイの挿絵をする形で知り合った。
その後は仕事を一緒にする事はなかったが、いろいろなコンペなどで出会うたびに「やあやあ! 元気!?」と遠くからでも手を差し伸べながら近づいて来て、思いっきり強く握手をする人だった。
それはもう20年くらい変わらない態度の人だった。
親しくつきあった事もないのだけれど、昔の仕事の事を忘れずに同じ態度で喜んでくれる人だった。
年はかなり上の大先輩であったけれど、大好きな好漢だった。
ゴルフ界のそういう事を知らせてくれる旧い知り合いの編集者が、みんな定年退職などでいなくなってしまったために、私のところには連絡が来なかったんだろう...それより自分と彼との付き合いなんて特別になかったんだからしょうがないか...

人と人、出会いと別れ、いつまでも同じ事なんてない。
一期一会、それはゴルフの究極の魅力でもあると思う。

人とゴルフ、これからも一期一会の深さを楽しみたい...そんな気に改めてさせてくれた一日でありました。