ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

2009年全米オープン最終日

イメージ 1

最終日といっても、5日目なんだけど。
何とも中断、中断、と途中から始まったり、延期になったりで、まとまりのない全米オープンだったなあ...

見ていて、何日目の何ラウンド目なんだかよく分からん展開で、緊張感も迫力もなかった。
雨に遭ったか遭わなかったかが順位を作って、その差が変わらないまま最終日になったみたいに感じる。

それが今日、最後のハーフになって俄然面白くなってきた。
役者が揃った!...ということ。
まあ、役者といっても、テレビにだけは良く映るタイガーが絡むことはなかったが。

まず、帽子にピンクリボンを付けたミケルソンが、後半唯一のロングでイーグルを捕って首位に並ぶ。
「お! ミケルソンンが来たか」とまず思う。
なにしろ上位に来たことのなかった、1位2位の無名の二人が予想通りどんどんスコアを落としていたんだから。
そんなところに、あの落ちるとこまで落ちた印象のかっての世界ナンバー1、デブ・デュバルがトリを打ちながらも首位タイまで上がってくる...

男なんてものは、順風満帆、肩で風切って歩いている奴なんかより、挫折して落ちるところまで落ちた男が復活してくる姿にこそ一番の魅力があると思う。
失敗の経験のない男なんざ、言うことも態度も薄っぺらで安っぽくて、例え男の価値が判らん女なぞにモテていようとも、大人の男は共感なんかしない。
だけど、長い時間どん底で苦労した男が諦めずに戦い続け、たとえ外見がおっさん風デブに成り果てていようとも、こうして再び晴れ舞台にカムバックしてくる、なんて姿には我が身に照らし合わせて応援してしまうもんだ(まあ、我が身にそんな晴れ舞台は永久に来なくても、ね)。

ああ、そうして事情のある役者が揃った途端に、17番のショートホールのわずか1メートルあまりのパットを二人とも外してしまう!

ここの意地悪なゴルフの女神は、無名の男をヒーローに選んだ。
初日から、天気にめぐまれた二人のうち一人。
ルーカス・グローバー...誰? それ?

そういえば、全米オープンというのは時々全く無名のチャンピオンが誕生することがある。
グローバーがこれから大スターの一人になるか...何とも言えない。
ゴルフ史に名前を残したのは確かだが、実力はどうなのか全く判らない...今日の流れも彼が勝つのに良い方向にばかり流れが行っていたように見えるし...

だけど、18番が終わったあと、待っていた美人の奥さんと抱き合うグローバー...女神はこの奥さんの味方をしていたのかな...そんな印象でドタバタの全米が終わった。

ピンクリボンミケルソンンも、奥さんは早期のガンで大丈夫だったそうだし。

デブ・デュバル、全英では行けそうかい?