ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

2012年全米オープン3日目

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そうだった。
殆どの選手はタイガーと回ると、そのスイングによる「シャフトの風切り音」「インパクトの音」、その「飛距離」「弾道」、アプローチやパットの集中力、派手なガッツポーズ、そしてタイガーファンの「声援」「歓声」、タイガーが打ち終わると動き出す雑音....等々で、自分のプレーが出来なくなり自滅して行くものが多かった。
かなり自分の個性を強く持っていたファルドやモンゴメリーでさえ、自分のゴルフが出来なかった(もっとも、コリン・モンゴメリーなんかはタイガーファンと喧嘩までしたんだからしょうがないけど)。

しかし、このジム・フューリクは違っていた。
タイガーがスーパーショットを打とうがミスをしようが、「我関せず」。
自分のルーティンを絶対に守り、自分のペースを崩さない。
最後はむしろタイガーが、フューリクのプレーに影響されているようにさえ見えた。

あまりにマイペース故に、その個性的なダブルオーバーラッピンググリップのスイングと同様、一般受けはせず、むしろ玄人好みのゴルファーとして知られているが、既に全米オープンは一回勝っている。
案外、彼はタイガーの天敵だったかもしれない。

まだまだ、あのコースセッティングでは優勝なんて誰がするか判らないが、1位タイが二人とも全米オープン優勝者というのが面白い。
マクドウェルも、予選落ちしたマキロイの代わりに調子が戻って来ているそうだし、なんとベルギー出身のプロが上位にいたり、17歳の高校生アマチュアが上位にいたり・・・

タイガーはショットもパットもアプローチも、全盛期に比べると切れていない。

それでも、明日の最終日、最終ホールまで優勝の行方は判らないだろうなあ。
1メートル程のパットをボロボロ外す一流プロの姿を見ていると、この試合は精神的にタフなゴルファーの方が勝つことになるんだろう。
いちいちミスする度に顔をしかめるようなプロには、女神は絶対に微笑まないと思う。

最後に誰が、ゴルフの神に祝福されるのか...
そして、そのプロがどんなものを背負ってプレーしていたのか、それに興味が湧いてくる。