ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

ああ、一線を越えちゃったな... なんて気持ちになる事は

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ロシアの大統領がついに国境線を本格的に越えてしまった、というニュースを初めて聞いた時に頭に浮かんだのは...「ああ、ついに一線を越えてしまったなあ」という言葉。

6千発の核を持ち、石油等の資源があり、食料もあり、科学技術も兵器も世界一流と言われた、常任理事国の一角を占める、強大な帝国の冷徹な独裁者として君臨していた男の決断。
それは、沈着で正常な思考からの、冷静な決断だったのか?
あらゆる手段で集めた、正確な情報からの判断だったのか?
実は誰かに事態を誘導されてはいなかったか?

最先端技術を駆使して殺傷能力を発揮する最新兵器に、侵略する若い末端の兵士達は虫けらのように死んで行き、侵略される側の人々は無差別に殺されて行く。
まるで3Dの最新ゲームのように報道されるが、倒れた彼らの生命力やパワーが復活する事は無く、エネルギーの充填もリスタートも出来ない。

一線を越えてしまった大統領には、無数の「悪玉」や「敵役」のフラグは立っているが、もう片方の元芸人の大統領は「完璧な善玉」なんだろうか?
今知ることが出来る情報には多数のフェイクが入り混じっていて、真実を知る事は本当に難しい。(大手マスコミの論調が真実とは限らない。)

例えば善玉の大統領の演説は、一体誰が書いているのか(本人が演説原稿を書いているとは思えない)?
過去の日本をテロ国家と断定する演説は、彼自身の考えなのか?
俺は、彼の演説に違和感を感じてしまう(多分彼が悪いわけではない)。

一刻も早く助けたいのは、まるで最新兵器の実験場になっているような戦場で、犠牲になっている逃げ惑う市民達。
この大変な人的被害と、莫大な戦費の浪費と、これから起きる経済再編と、復興事業と...また以前の生活に戻るまでには、気が遠くなるほどの時間と金がかかるだろう。


俺の心に引っかかっている一つの事は、「戦争が終わった時に、それで大儲けした会社とか国があるんだろうか?」という事。
一線を越えたのか、一線を越えるように仕向けたのか...真実を知る事は困難だろうけど、「金儲け」のために戦争を起こした「黒幕」がいない事を心から願う。

「裸の王様」と言う姿が晒されつつある独裁者は、もし自分で決めて「一線を越えた」なら、失敗を覚悟した時点で潔く「一線を戻って」責任を取るしかないだろう。

...それで元に戻る事は無いけれど。