ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

コロナ太りのこの腹で...

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先日は「また始めるか!?」なんて気持ちになってオープンコンペに申し込んでしまったが...ふと冷静になって我が身を振り返りゃ、そこには醜く腹の出た小汚いジジーが一人、ゴルフクラブを未練がましくグリップしたりしている訳で。

思えば、ゴルフを始めたばかりの30代半ばの頃...とあるコースでご一緒した老人が、見かけの割にブンブンクラブを振り回すのに驚いて、思わず年齢を訪ねてみたら、オン年なんと71歳!
当時は71歳なんて年齢は、もう会社を定年退職して10年以上...あのサザエさんの親父が50代で、よく出てくる杖ついた爺さんが60歳!
手塚治虫の漫画でも、50歳で腰が曲がり、60歳は杖ついて歯が総入れ歯でツルッパゲの今にも倒れて死にそうな爺さんに描かれている。
(現実に手塚治虫は60歳で死んじゃったし。)
...それが、70歳でクラブを振り回してゴルフまでやっていなんて!
本当に同じ組の他の3人(いずれも30代だった)は心底驚いて、「70代まで生きて、まだあんな風にゴルフが出来るって凄いよなあ」と言い合ったっけ。
「だって、70歳越えてゴルフをやれるって、まず体が元気であることに加えてそれなりの経済的な余裕があるってことだろ?」
「そんなのって人生の成功者だろう」
「俺も70を越えてゴルフが出来るような人生を送りたいなあ」
...あのご老人は、職業は「ダンスの教師」とか言っていたけど。

それから流れ流れて40年...自分が70を越えるなんて想像もしていなかった今日この頃。
ゴルフを始めてから今までは、本当に「あっ!」と言う間だった。

年金をもらえない俺でも、なんとか生きてゴルフをしようと思えば出来るのも(やっすいゴルフ場に限るけど)、今でも仕事を普通にやっているからだ。
あの時出会ったダンス教師という老人も、多分その年でもダンス教師を現役でやっているから体も動くし収入もあったのだろう。
今になってそういう周辺の事情が理解出来てくる。

俺も、仕事と健康の幸運に恵まれた事とゴルフの女神にまだ見放されていないから、ゴルフがまだやれるって訳だ。
なのに、今の俺に見えるのはベルトが見えないほど太くなっちまったこの腹だ。
1月からずっと奥さんの病気を考えて、ゴルフや都内への外出を控えてほぼ9ヶ月間散歩以外の運動はしなかった。
人に会う事や酒を外で飲む事も一切控えていたので、その代わりに毎晩の晩酌を1日も休まず続けて来てしまった。
一応一本歯下駄で歩くなどの気を使っては居ても、運動不足と毎日の酒は腹にしっかり溜まってしまった。

少し腹回りを削りたいの気持ちもあるんだが、頭に浮かぶのは「どうせ残り少ない自分の人生」と「酒無くして何の人生」。

やっすい酒とやっすいつまみとやっすいゴルフでも、「なんか、俺ってこれでも十分幸せだ。」
腹が出てすんごくカッコ悪いとは思うんだけど、腹引っ込めてモテようなんてのも気持ち悪いし、そもそも金のないジジーにそれは関係無い。
「何だ、俺は腹出てても構わねーや」
なんて結論は思っちゃう。

そーだ、そーだ...腹が出たって、今更ジジーの人生変わりゃあしねーや!
ボールだって、ボデイスイングで腹で打てば問題無い!
腹が出たって、鼻歌がついでに出れば無問題!

 

(そうだ...ズボンだけは買わなきゃ駄目か...)