ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

久しぶりの練習場

f:id:ootataki02:20200918205039j:plain

霧雨が降り、気温が珍しく「涼しい」と感じた土曜日の午後、今年に入って2回目の練習場に行って250球ほど打ってきた。
ヒッコリークラブでの練習は折れる可能性が高いので、現代クラブでの練習だったが...久しぶりのバッグの中のグローブは全部カビて臭くなっていたので、みんな捨てて新しいものを下ろして使った。

ゆっくり柔軟体操をして、体を慣らし慣らしで1時間半ほど打ったが...
初めのうちこそトップボールが連発したが、やがて普通に当たるようになって行く...なんか現代クラブでは自分なりの注意ポイントとか、チェックポイントとかがいくつもあったような気がするんだが...悲しいことに打っていても全くそんなことは頭から消えていて、思い出すこともなかった。
ずっとヒッコリークラブで遊んでいて、スイングも球の行方もヒッコリークラブ任せのゴルフをやっていたもんだから、こういう自分の力で飛ばしたり曲げたりするゴルフに凄く違和感がある。
ただ、確かに現代クラブは(ドライバーでもフェアウェイウッドでも)力を入れれば入れるだけよく飛ぶ。
力任せにフルスイングしても、フェースに当たりさえすれば凄まじい衝突音を残してボールはぶっ飛んで行く。
始めこそ飛距離が落ちたなと感じていたアイアンも、振れればちゃんと飛距離は戻ってくる。
(ただ、本当に久しぶりのせいで、左手親指や右手の薬指、腰、背筋、膝などあちこちが痛くなってくる。)

しかし、150球くらい打っているうちに気持ちが微妙に変わってくる。
「あんまり面白くないな...」「この現代クラブを使えば、まだまだ飛距離はかなり出そうだからいいスコアは望めるよな」「オープンコンペはフロントティーだから、ドライバーでぶっ飛ばしてショートアイアンでチョンで済むからな」「バーディーだって取れるだろうし」「マグレでベスグロも狙えるかな」

...でも

なんか面白くない。
いいスコア出たって、70台だろうがなんだろうが...それでどうなんだ?

ヒッコリーはなかなかちゃんと当たらないし、力入れすぎりゃすぐ折れるし、当たったって現代クラブよりは全然飛ばないし、ボールも腐った糸巻きボールだからスピンもへったくれもないし、綺麗に飛んで行くわけでもない...でも、なんかよく判らん「うまく打てた時の満足感」と「独特の打感の気持ち良さ」がある。
パーを取ることが、現代クラブでのバーディーよりも喜びがある。

これはただの自己満足で、誰かにわかって欲しい訳じゃ無いし、褒めて欲しい訳でも無いし、まして自慢するつもりも全く無い...最近はずっとそんな気持ちが強いんだよなあ。

俺の人生の残りラウンドがあと何回あるか判らない...どうせ多くはないはずなんだから、ラウンドチャンスがあるときにヒッコリーを使わないのは勿体無いんじゃないか?
ニギリがあるラウンドは、相手に負けないために現代クラブと現代ボールを使うのはアリだと思うが、幾つ叩いても恥を掻けばいいだけのラウンドなら断然ヒッコリーでやりたいんだよな...俺の本音は。

1時間半打っているうちに、そんな考えが強くなって来た...例えば今度のラウンドは、俺の「久しぶりのラウンド」が原因で誰かわからない同伴競技者に迷惑をかけないように、ウッドだけヒッコリーを外してラウンドすれば、つまりティーショットだけ易しい現代クラブ(例えば4wや7w)で打っておいて、残りのショットは全てヒッコリークラブにするとか...ならば、進行にもリズムでも皆と同じにできるだろう。

せっかく苦労して集めたヒッコリーのクラブ達...アイアンは良い物が色々と見つかったが、ウッドで良いものは見つからずに「現代物のヒッコリーウッド」しか使えるものが無い...ただし、そういう現代物のヒッコリーウッドは酷く打感が悪い。
20ダースも集めた糸巻きボールもあることだし、俺がゴルフを辞めるまでにこの糸巻きボールを使い切ることを目標にしたい。
取り敢えず、ヒッコリークラブを使うことをメインとしてある程度妥協した試行錯誤を繰り返して、俺は俺の我儘ゴルフを楽しんで行きたい。


この俺の我儘ゴルフは誰にも勧めないし、わかってもらうつもりも無い。
ただ、40年近く楽しんで来た俺のゴルフの楽しみの「行き着いたところ」と言うだけの話。