ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

たまには夏の猫の話でも

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うちに拾われて来た頃には手のひらに乗るサイズの子猫だった「ゆず」。

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いつの間にかもうあれから8年近くの時間が経ってしまった。
猫と人の年齢換算で調べてみると、「猫の8歳は人間の48歳!」 なんですと。
柔らかい毛で「老い」が隠されているためか、動きそのものが幼いのが変わらないためか、俺たちは今でもずっと「子猫」という感じで接してしまっている。
でも本当は、もう立派な中年女性なんだよなあ...ああ、(猫にとっても)人生は短い。

穏やかで大人しく、全く爪を立てたり噛みついたりしない猫(俺の人生で子供の頃から何匹も猫を飼ってきたけど、こんな猫は全く初めて)は、とても外の野生の世界では生きていくことは不可能だったはず。
せいぜい勝てるのは昆虫か小鳥くらいで、自然界ならハンターではなく「餌」としかならない立場の存在だったろう。

捕まえるのは簡単だし触り放題で大人しいので、俺の仕事のストレス解消にはもってこいなので、つい一方的に手前勝手に遊んでしまう...ゆずは諦めているのかサレ放題だけど、2〜3分すると「もういい?」という顔でそっと逃げ出す。
ちょっと中年女性には失礼な接し方だったかなあ...

この夏は、外に出られない飼い猫の唯一の外界との接触場所の2階の物干し場で、熱中症になってしまった。
外の風や空気を感じ、鳥の声や飛ぶ蝶々を眺めるのが好きだったゆずは、この物干し場の隅の床の下が昼寝場所だったのだが、南向きで日が当たるこの場所はそれでなくても温度が高くなるのに...気温35度を超えたある日、夕方になってグッタリとなって家に入ってきて...そのまま寝込んでしまった。
触ると毛が火が出そうなほど「熱く」なっている。

ぐったりとして起き上がる気力もなく何も食べられず、で慌てて獣医に連れて行って点滴を受けて三日ほどでやっと回復した。

おかげでこの夏の間はこれ以降「物干し場に出入り禁止」となって、外の世界との繋がりは出窓のこちらから網戸越しに庭の木々に泊まりに来る小鳥を見ることだけになってしまった。

本来は風のように自然の中を駆け回りたいだろうに、このひ弱な猫はますます家の中で保護されて暮らすしかなくなった。
多分外で暮らしたら二日も生きられない猫だと思っている飼い主の気持ちは、ゆずにとってありがたいことなのか、ホントは余計なおせっかいなのか...微妙なところだなあ。




さて,疲れたからちょっとゆずを触りに行くか...