ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

衰えの自覚と決別と

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先の月曜日の漫画家コンペ、不本意ながら台風の影響を考えてヒッコリークラブの破損を恐れて旧クラブでプレーした。
もっとも、俺にとっては旧クラブというのは現代兵器の事だけど(笑)。

1wはSLDR、3wはテーラーメイド、4wはキャロウェイ、7wもキャロウェイ、アイアンは黒トップの4~SWにミズノのSW、それに今回はロングシャフトパター。
ボールは残っていた現代の2ピース・3ピースボール。

体調は寝不足で最悪ながら、ヒッコリーゴルフ並みに謙虚にラウンドして、午前中はパットミスさえなければ1~2オーバーで回れたような感覚の「今の俺にとっての」ベストラウンド。
午後、昼食の休憩時間ですっかり重くだるく感じるようになってしまった体調で、イージーミスが続いてボギーペース。
そこで16番のパー5、このオークヒルズCCの名物ホール。
パー5でレギュラーティーから501y(スコアカードではそうなっているが実際はもう少し短いだろう)、フェアウェイ左に名物のオークの木があり、グリーン手前をクリークが横切るきれいなホールだ。
以前来た時にはバックティーからこのオークの木の先まで打って、セカンドがアイアンで乗ったような記憶がある(さらに思い出してみれば、力が入ってティーショットをミスし、無理やり2オン狙いのセカンドショットをクリークに入れた記憶も出てきた)。

何か集中出来ずに崩れっぱなしの午後のハーフ、このホールだけは本当に真剣に2オン狙いで締めてスコアを作ろうと思った。
いわば、今の俺のゴルフの実力の全てを集中して「このホールだけは狙ってバーディーを取りに行こう」と...つまりティーショットを渾身の限りのフルショットして、2オン狙いで攻める、という事。
もうすでにアイアンで2オンする力はないと自覚しているが、200y前後に対してキャロウェイのスチールヘッドスリー・ユニロイヤルスチールシャフト7番ウッドは、成功確率の非常に高い俺の得意クラブ...この日のアウトでも3回使って全部成功だった。

で、SLDR460ccドライバーでのティーショット(これも本当はある編集部員のドライバーと交換した430ccが良かったのだが、交換したはずなのに返してくれと言われて返却して、止むを得ずネットで安く仕入れた代用品)は、それこそ久しぶりに全力を込めてのフル・フルショット。
ちゃんと捕まったがちょっとフックして木の左側の斜面のラフに。
以前だったら木を完全に超えたと感じられるショットだったけど、行って見れば悲しいことに気の手前の残り200yの看板のちょいと先で、ラフに半分埋まった爪先下がり。
せめて平らなライなら良かったんだけど、残り200yを切っているなら2オンの可能性は高い。
風はフォロー目だし、ラフもボールが半分見えているし、爪先下がりでもこういうところからフックをかけるのは得意だし...

風は左からのサイドフォローだったけど、腰を少し落としてインテンショナル無理打ちフックボール。
集中して気合を入れて...(これが上手く乗れば、俺はこの道具たちを使ってまた月例にでも出ようか...ダメだったら、俺はもうヒッコリークラブに完全に変えてゴルフを「楽しむようにする」)なんて事を頭に浮かべながら、これも本当に全力の「フルスイング」をした。

ボールにはしっかり当たった。
が、「あ、フックにならない!」と感じた。
左手首の怪我のことを忘れていた。
しっかりヘッドを回して、フック回転をかけたつもりが...手が思ったように動いていないのを感じた。
ボールはまっすぐに、クリークを横切る橋の方向に...このホールの左側からのショットは右に行くほど対岸が遠くなる...ボールは橋ギリギリの対岸まであと1mというところで、波しぶきをあげて落ちた。

本当にガッカリした。
「俺はもうダメだな」
本心からそう思えた...これだけ真剣に打ったボールが...あれか。

その後、70~80y程のクリーク近くからのSWのショットを2回池に入れた。
3回めはワンピン以内に乗せたがそのパットを3パットして、スコアは11。
俺の現代兵器での「スコアを目指したゴルフの時代」は終わった。

いつまでも未練に、現代兵器でスコアに拘っちゃいけないな。
「俺は本当は上手いんだ」とかちょっとでも気持ちにあったのが情けない。

さよなら、現代ゴルフの道具達。
さあ、これからは古いヒッコリークラブと古い糸巻きボールでの「散歩・野歩きゴルフ」だ。
クラブもボールも揃ったし、未練も断ち切った。

俺のゴルフはそういう時代に入った。
ボールを打って、純粋に野に遊ぶ事を楽しもう。