ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

2015年全米オープン3日目

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混戦だなあ...見ている分には去年のM・カイマーの独走優勝よりは遥かに面白い。
でも、どうなんだろう?

自分はある意味世界一のゴルファーを決めるこの全米オープンは、難しい分にはどんなに難しくてもいいと思う。
たとえフェアウェイの幅が10ヤードしかなくても、ピンに寄せるには落ちどころが30センチ四方くらいしかなくても、上につけたら触っただけでグリーンからこぼれてしまっても、入ってしまったらアンプレヤブルしか無いようなラフがあっても、世界一を目指す選りすぐられた腕を持つゴルファー達はそれに対応するべきだし、それに対して文句を言ってはいけないと思う。

でも、このコースの様に1メートルのパットがボールが右に左に揺れ、跳ねて転がる為にカップ寸前でプイと逸れてしまうなんてのは違うんじゃないか?
あれでは大事なパットが運任せになってしまい、グリーンに乗ったらパッティングの優劣ではなくギャンブルになってしまう...どんなにちゃんとラインを読んだって傾斜を読んだって、全ては「運が良けりゃ入る」じゃあ...

まあ、見てる分には誰が勝つのなんか想像もつかなくて面白いんだけどね。

特に今回は勝たせたい、応援したい、なんてのが丁度上位になって優勝争いをしている。
J・スピースは、これに勝ったらまさに「タイガーを継ぐもの」としてマキロイと並んで時代のスーパースターになるだろう。
そのゴルフの安定性から見て、タイガーさえ出来なかった「年間グランドスラム」にも手が届く可能性が感じられる。
D・ジョンソンは、これまで何度も最終日をトップで迎えながら大崩れしてふいにするなんて事を経験している。
そのゴルフはツアーナンバー1の飛距離を誇る飛ばしの魅力に加えて、あのジョン・デイリーの全盛期を感じさせる「小技の柔らかさ」を持っている....見ていて楽しい選手の代表だろう。
プレー振りも決断も速く、そのプレースタイルは気に入っている。
J・デイは、メジャーに勝ったらその才能と強さが一気に花開く、と感じているゴルファー。
もし勝てば、A・スコットよりずっと安定した逞しさでツアーに君臨するだろう。
B・グレースに関しては良く知らないが、彼以外にもホームズ、スネデカー、そして二部ツアーで何度も400ヤード飛ばしたと言う怪物T・フィナウなんてのが「運が良い方」に偏れば面白い事になる。
T・フィナウなんて、もし勝ったりしたらあのJ・デイリーの全米プロ初出場初優勝事件の様に、一気に新しいスーパースター伝説を作る存在なのかもしれない

今年の全米オープンは、最終日に一番(へそ曲がりの)ゴルフの神様に気に入られたゴルファーが優勝する事になりそうだ。
明日の「サンデーバックナイン」は、きっと面白いドラマが期待出来る。
コースの状態には疑問が残るが、こんな混戦は実に楽しい。