ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

「ジロー」初体験...

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近頃周りでやたら「ラーメンジロー」と言うのが話題になっている。
ブログをやっている知り合いにも、ゴルフブログなのに「ラーメンジロー」の記事の方がメインになっている人が何人もいる。

そんな記事を見ると、「小ラーメン」と言いながら普通のラーメンの1.5倍マシだとか、見るからに「大盛りイメージ」の「ヤサイマシ」とかの盛りつけや、厚切りで量も多いチャーシューの旨さとかが感動一杯で描かれている。
あまりラーメンを好んで食すわけではないが、決して嫌いではない自分としては「そんなに旨くて量が多いラーメンなら、一度は食べてみたい」とは思っていた。
だが、残念ながら自分の住んでいる地域の近所には「ラーメン二郎」はない。
電車に乗ってその為に出かけるか、車でもそれなりに走らなければならない。

その為に実際に「ラーメン二郎」を食べると言う事は現実的ではなかったんだけど、最近古いゴルフ仲間の「喫茶店のマスター」までもが、かなり古くからの「ジロリアン」だったと知って、一度は食べてみるべきだと思うようになった。
そして今回26日27日と漫画家コンペが千葉であったのだけど、そこへ行く通り道の近くに「ラーメン二郎」がある事を知り、寄り道して食べてみる事を決意した。
ただ、行きがけに寄ってみたら...駐車場が空いていると喜んで入ったら...店休。

そこで、コンペが終わったら帰りに是非と...それが実現して、初体験となった。

まず、駐車場に入ると3人しか並んでなかったので、これ幸いと寒風の中並ぶ事15分...つい上着を着るのを忘れて並んだのですっかり凍えてしまった。
やっと暖かい店内に入ってホッとすると、何とそこには12人の人が静かに椅子に並んで待っていた!
店内はずらっとL字型にカウンター席が並び、皆静かに黙々と食べている。
待っている方も静かで、なんだか不思議な雰囲気。
先にいる人の動きを見て店内作法を学習し、まず食券を買う...量が多いとは聞いていたので「おすすめ」と書かれた「小ラーメン」を。
店内で実際に見る小ラーメンは、確かに「ギョッ!」とする量の多さだ...それを若い女性までもが黙々と食べている...何人かは明らかに苦しそうにだが...

席が空く度に店の人の指示で、一つずつ椅子を蟹の横ばいしながら進んで行く。
30分以上待ってやっとカウンター席にたどり着いた。
そこでも15分程待ってから、店の人が注文を聞きにくる...なぜか自分には「ニンニク入れますか?」だけ...「入れて下さい」と答える...となりには「野菜は? ニンニクは?」と。
隣は「ヤサイマシ,ニンニクマシ,アブラ」とおまじないのように...

で、やっと着丼...さすがに量は多く見える...野菜が盛り上がってはいないが、厚切りの肉は見えるし、太い麺も見える。
期待して食べ始める...が...「ん?」
「これがジローなの?」

野菜も麺も肉も...予想や期待と違う。
....しょっぱい。

食べた...食べても食べても量が減らないくらいの太麺を必死に喰らい、野菜を食べ、豚を喰う。
が、どれも、ブログの写真を見て予想して期待していた味と違う。
「今日の出来が違うのか?」と同時に着席した隣を見ると、毛糸の帽子をかぶったままの彼は、じっと目をつぶって麺も肉も味わいながら、陶酔したように食べている。
...そうか,これがやっぱりジローの味なのか。

残しては失礼と言う事なので、必死に完食。
もう腹一杯!
スープは一滴も飲めなかった。
同時についた人の中では一番に食べ終わり、丼を戻しテーブルを拭いてから席を立つ。
出る前に「ごちそうさま」と言ったら、店の人も含め店内の全員に振り返られた。
そういえば、だれも「ごちそうさま」なんて言ってなかったな...これは暗黙のルールに反するのか?

文字通り死ぬ程腹一杯。
しかし、本当に途中で「しょっぱからい」味に飽きて、完食するのは大変だった。
...旨いか不味いかは自分のように食に詳しくない素人にはさっぱり判らない。
しかし、自分には一回でもう十分だった。
行きがけに店休だった為に、成田で偶然食べた山岡家の醤油焦がしラーメンはうまいと思ったし、以前池袋にいたのでよく食べた大勝軒のラーメンも普通にうまいと思っていたけれど、この「ラーメン二郎」は自分には判らない。

店の外に出ると、寒風の中20人以上の若者が並んでいた。
考えてみると、店の中も外も自分以上の年の人はいなかった。

これは、本当に若者向けの食べものなのかもしれないなあ...


(追記...その後どうしても我慢ならないくらい喉が乾き、セブンで「濃い茶」を買ってそれを一気飲みしてようやく落ち着く事が出来た)