ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

過去からの贈り物

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私のブログの読者であると言う「mizu坊」さんから、「断捨離を始めたので大事にしていたパーシモンのクラブを貰って頂けませんか?」との連絡を受けた。

私の現在の腰の状況では、「ため」を作って振り切るようなスイングは出来そうもないので迷ったものの、「パーシモンマスターズ」や「パーシモンオープン」などを開催してパーシモンに糸巻きボールのゴルフを楽しんでいる、カレーショップ「HARE GINZA」のYASOさん達ならクラブを活かせると考えて有り難くお受けする事にした。
折角だからお会いして、一緒に「HARE GINNZA」に行こうとしたのだが、どうしてもスケジュールが合わないと言う事で自宅にクラブを送ってもらった。

それがこのクラブ。
クリーブランドクラシックのパーシモンウッド。
ドライバーが3本と3ウッドが2本。
いずれもシャフトはダイナミックボールドのS400ということで、「mizu坊」さんはかなりのハードヒッターだったんだろうと想像する。

このクリーブランドクラシックのパーシモン、実は私のパーシモン時代のエースドライバーもそうだった。
この当時、クラシックなパーシモン...有名なトミー・アーマー693,945、マグレガーのM85などが美的にも性能的にも最高と言われていた。
しかし、当時はこう言う本物のクラシッククラブは今では考えられないほど高く(ドライバ-1本で30万円以上...100万円なんてのもあった)、普通のゴルファーはそれに似せて作られた現代のドライバーを使うしかなかった。
その現代のドライバーの中で、クリーブランドクラシックのパーシモンウッドはその造形の美しさと高性能な事で特に評判が良かった。
プロので使用する人も多く、腕に覚えのあるゴルファーは競って使ったものだった。

「mizu坊」さんから送ってもらったドライバーは、「485」「DG45」「RC85」の3本。
いずれも状態は極めて良く、グリップが硬化している以外はすぐにでも使用可能なもの。
3ウッドは、「TC15」と「RC85」。
これらのクラブはフェースインサートを見ても、クラシッククラブの「M85」や「945」などを参考に作られた事が判るだろう。
当時使っていた人々の間では、「クリーブランドの方が、本物のクラシックウッドより今風のゴルフにあっていて使いやすい」と言う評価が多かった。

おまけにMaxfliのPRO SPECIALまで、1スリーブが入っていた...「mizu坊」さん、ありがとうございます。
何か1本は腰がよくなったら自分で使ってみたいので、それを残してあとは「HARE GINZA」さんに渡しておきます。

...昔ゴルフを始めて間もない頃、夢中になって球を打ち、河川敷を中心に駆け回っていた。
仕事の合間に、時間が作れると一人で北越パブリックに出かけて手引きカートを引っ張って遊んでいた(当時はここは到着順で、値段も安く、一人でも勝手に回れた)。
...パーシモンのドライバーで糸巻きボールを打った時の、「バシュッ!」という音がなんともいえず好きだった。
ボールがフェースにくっついてから低く飛び出し、その後ぐんぐんと上昇する...そのボールの軌跡が美しく見えて好きだった。

時には、布団に入ってからもあの「バシュッ!」という音が耳から離れず、寝付けない事もあったほど。
奇麗な状態のクリーブランドクラシックのウッドを見て、ふとそんな昔の自分のゴルフを思い出した。
まるでこれは、過去からの贈り物...そんな気がする。