ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

腰は、回さないより回しすぎる方がずっとまし

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「腰は、回さないより回しずぎる方がずっとまし」...ジャック・ニクラス

ニクラスは、「帝王」と呼ばれたプロゴルファー...ゴルフをする人で知らない人はいないだろう。

そのニクラスの、何気ないこの言葉。
言った対象は、筋力が落ちつつある中高年の男性ゴルファーと、力のあまり無い女性ゴルファー。
その理由...最近のプロゴルファーの多くは、殆ど腰を回さずに上半身を捻転させて、そこにパワーを貯めてロングヒットする。
そして腰(下半身)を静かに使うことによって、ショットの正確性も増す事になる。

一流のプロがそういうスイングをするようになると、当然一般のゴルファーもそれを真似て、プロ並みの飛距離と正確性を手に入れようとする。
レッスンプロについて教えてもらっているゴルファー以外は、ゴルフ雑誌やテレビの映像によって今主流のスイングを自己流で真似をする。

ニクラスは、「若く非常に強い筋力があり、また柔軟性もあるゴルファーならそれも良い」と言う。
「しかし、普通の人や筋力の劣る女性、あるいは年を取って筋力が落ちて来ているゴルファーは、腰を回さないより回しすぎるくらいの方がずっと良い」
その理由は、そうした特別に強く柔らかい筋肉の持ち主でない限り、腰を回そうとしない事でスエーをしてしまいやすくなるから。
バックスイングで右にスエーし、ダウンで左にスエーする。
要するに、左右への体重移動でショットを打つようになってしまう。

ところが腰を回せば、横への運動ではなくゴルフ本来の回転運動がしやすくなる。

やってみると判るが、左右へのスエーでクラブを振るとティーアップしているものならなんとか当たるが、芝の上にあるボールを打つとダフリトップのミスが多くなり、また非常に窮屈な感じのスイングになる。
ショートアイアンなら当たっても、ロングアイアンなんて全く当たらないだろう。

ところがリバースになるのも覚悟して、その場で腰まで回転させてスイングすると、ボールの方向はともかく「ボールが掴まって」飛距離が出るし、ロングアイアンだって当たるようになる。

「ボビー・ジョーンズは、肩と同じくらい腰を回すスイングフォームで、あれだけ飛ばしたし、強かった」とニクラスは言う。
中高年のゴルファーや女性ゴルファーは、今の現代スイングから離れて「腰を回す」スイングを考えるべきだろう。
身体にも優しいし、飛距離も出るし、球筋も打ち分けられる、というのだから。

ただし、ニクラスが二つ注意点を言っている。
1・肩の回転に腰が従う事(腰がリードしない)
2・右膝を伸ばさない

どうだろう。
確かに練習場で見ていても、中高年のゴルファーは腰をあまり回さずにスエーして打っている人が多い。
肩の回転に合わせて、もっと腰も回して行けば、案外若い頃のショットが戻ってくるかもしれないぞ。

とりあえず、信じてみては?