ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

勝負の3年!

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Kさんは77歳。
数え年の喜寿祝いは、もう過ぎた。

40歳から始めたゴルフは、「堅物」と言われた自分に長い年月楽しめる殆ど唯一と思われる「娯楽」をもたらしてくれた。
見合いで結婚したとはいえ、「当たり」と思うしかない性格の良い女性と結婚出来て、殆ど女遊びをした事はなかった。
ギャンブルも好きになれなかったし仕事も真面目に勤めたので、ゴルフのわがままと毎日の晩酌はずっと大目に見てもらって来た。

...まだそれほどゴルフが普及してなかった時代、会社関係の付き合いで近場のコースの会員権を安く購入出来て、ゴルフに熱中出来る環境は運良く簡単に整った。
それからずっと週2回の練習と、週1回のラウンドは欠かした事がなく、打ち込んだ時間と費用の分、腕も上達した。
始めて4年でシングルハンデになり、50歳の頃には6まで行った。
しかし、5からのハンデは遠く高い壁となり、それ以上のハンデ削減はならなかった。
倶楽部の月例には、何度も優勝した。
クラチャンは、ちょっとレベルが違い過ぎて問題外だったが、理事長杯はアンダーハンデ競技なのでハンデ9の時に一度だけ優勝出来た。
シニアやグランドシニアでも優勝出来た。

そんなKさんは、自分のゴルフ歴がそろそろ終わりに近づいている事を感じている。
と同時に、自分のゴルフ人生の最後の目標、自分のゴルフのクライマックスのチャンスが近づいて来ているのも感じている。
そしてそれが達成出来れば、そこが自分のゴルフ人生の頂点、ゴルフライフの「フルコンプリート」だとも思っている。
それは、「エイジシュート」。

ホールインワンはラッキーにも2回経験出来た。
パープレーも何度か出来た。
自分がゴルフを始めた時に、達成したいと思った目標の最後の一つがエイジシュート。

なんと言っても、自分が年を取るのと、その年と同じか少ないスコアを出すのとは、微妙な年齢と時間との競争なのだ。
今のKさんにとって、最も可能性があるスコアは、80。
バーディーパットやロングパットが奇跡的に入ったとして、微かに可能性があるのは78。
...ただし条件は、「短い距離のコースで」だ。
自分のコースの「シニアティー」で、ラッキーが続いたときか、近隣のずっと短い距離のコースで「うまく行った時」なら可能性はあると思っている。

今が77歳。
80を過ぎて、自分が今より元気で腕が良くなる訳はないと思っている。
懸命に身体の状態を維持して80まで。
...だから、命がけの目標は、この3年でそれぞれ78、79、80かそれ以下のスコアを出す事。

ゴルフ人生の最後の目標に向けて、Kさんは今、試合を待つサムライの気持ちでいる。
これだけ高ぶる気持ちが嬉しい事は、しばらくなかった事。
さあ、これから3年は渾身のラウンドだ。

いざ、勝負!