ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

打つ前に

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「打つ前にイメージするのは、まず狙った場所にボールが落ちるところ、それからそのボールがそこに向かって飛んで行くところ、そしてそのボールを打っている自分だ。」...ジャック・ニクラウス

言わずと知れた「帝王」ニクラウスの言葉なんだけど。
前にも描いたが、「打つ前に悪いイメージを持つとそのショットは失敗する。」という言葉は知っているだろう。
まあ、知っていなくても誰でもが「ここの池は嫌だなあ」とか「この右のOBに行きそうだ」なんて、ショットする前に思うと、結果はその通りになってしまうという経験をした事があるだろう。
あるいは、わざわざ口に出して「このホールは苦手なんだよなあ」なんて言ってしまって、いつもと同じようなミスを繰り返す。
ゴルファーというのは、ことのほか自分の言葉やイメージに忠実な人種らしく、ほぼ百パーセントショット前のそれらの行動に責任を持ってしまう、と言われている。

そこで、やはり「打つ前には良いイメージを持て」なんて言葉があるんだけど...ただ「良いイメージ」なんて言われても、そんな曖昧なイメージが具体的な経験の積み重ねによる悪いイメージに勝てる訳がない。
だからニクラウスのこの言葉が効いてくる。
非常に具体的なはっきりした「良いイメージ」だ。
それも、普通人が考えるような「自分が打ったボールが、青空を飛んで行く」なんて大雑把なことではない。
まず、そのボールが狙った場所に落ちるところをイメージする。
グリーンのピンそばでも、フェアウェイのセンターでも...
それから、そこに向かって自分の思った通りの球筋で青空を飛ぶ白球をイメージする。
そうしてから、その思い通りのボールを打つスイングをしている姿をイメージするのだ。
どれも具体的ではっきりとしている。
やるべき事と、その結果がイメージとして身体と頭に刻み込まれる。
あとは迷いなく自分を信じてスイングすればいい。

どうだろう。
やってみる価値はある。

ただ人によっては、どうしてもグリーンからこぼれてバンカーに入るボールしかイメージ出来ないとか、どスライスになって飛んで行くボールの姿しか記憶にないのでその姿以外イメージ出来ないとか、自分のスイングを思い浮かべた途端に「当たりそうもない」スイングにしか見えないとか...マイナスイメージが強過ぎて良いイメージが全く浮かばない、なんて事もあるらしい。

そういう人は、良いイメージを頭に浮かべようとしても時間がかかるだけなので、今晩のおかずだとか、帰ったら飲みたい酒だとか、好きな異性の顔でも身体でも思い浮かべて、それが消えないうちにさっさと打った方がいい。
そうじゃないと、「下手なくせにプレーが遅い」なんて最悪の評判が定着してしまうぞ。