ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

復活目指して、ジタバタと

そう、そもそもはウチの奥さんや出会った知り合いに、「最近痩せた?」とか「顔色が悪いわよ」とか言われることが多くなったこと。
自覚症状としては、ともかくちょっと動いただけで息切れすること...これは考えてみれば春先のゴルフで、歩いて打ち上げグリーンに上がっただけで息が切れてプレーができなくなった時点で、すでにそうだったように思う。
それに、ともかく「飛ばなくなった」事。
自分じゃ、軽く届くと思っていた場所に、全然足りない。
「え?あのスイングの人より飛ばないの?」なんてことが多くなった...当時はそれはヒッコリークラブに糸巻きボールのせいだと思っていたけど、それだけじゃなかった。

で、採血して検査をしたところ、ヘモグロビン値が10を切って8・8。
これはお医者さん曰く「普通の人ならすぐ輸血しなくちゃいけないレベルだよ」。
自分で思い当たるのは、ここのところ数ヶ月続いている排便時の出血。
昔は大酒飲んだ時にたまに切れて、トイレが真っ赤になって驚いたものだけど、普通の時には切れたりする事は無く別に困ってはいなかった。
しかし、6月のアブレーションの再手術をした後、どうそっと排便してもピッと切れるようになった...いつも便器が赤く染まった。
この状態は流石に覚悟を決める必要があった。
で、(恥ずかしさがあったが)近所で評判の良かった「肛門科」の医院を訪ねた。

 

 

まあ当然の事だけど、医者はこの貧血状態の原因を内臓からの出血と疑って、まず内視鏡で胃と大腸の検査を、という。
俺が多分痔が切れたせいだと言っても説得力は無く、1回で両方の内視鏡検査。
結果はどちらも出血は無く、痔が原因と特定。
俺は出血の原因は「切れ痔」だと思っていたけど、医者曰く「いぼ痔」が切れての出血なんだとか。
で、治療法は「ジオン注射」...日帰り手術もできるし、俺のように普通の場合は1泊入院で大丈夫...らしい。
ネットで調べてみると「痛みはない」とか「痛みは非常に軽い」などと書いてあるので、割と余裕をもって手術に臨んだが...とんでも無かった。
麻酔を尾てい骨あたりに注射して、「はい、始めます」と始まったが...全く注射が効いている様子は無く、何かされるたびに激痛が走る。
おまけに、お尻の筋肉が厚いとかで「患部に注射が届かない」とかの会話が聞こえ、その痛い動きを何度も何度も繰り返し、結局出来ないとかで他の先生を呼ぶ...そういういぼ痔が3つあるとかで予想していたよりはるかに時間がかかり、変な格好で受けている事も含めてだんだん強烈な痛みに冷や汗が出て来る。
自分は痛みには強いと自信があったけど、冷や汗が頭を伝い耳がジーンとして来て「やばい、これは大昔に運動で貧血を起こした時の前兆に似てる」と、「すみません、貧血を起こしそうです」と伝える。
ギリギリ手術は終わったけど、全身冷や汗でびっしょりになっていた...痛かった...が、そのあと手術後にも痛みが続き、夜もズキンズキンと疼いて眠れない。

 

 

 

その晩は「安静に」と言う事で、トイレに立ってもいけないとオシメに尿瓶を用意されてひたすら我慢...眠りたいのにお尻が疼いて眠れない。

が、不思議なことにウトウトしながらも外が明るくなる頃には、かなり痛みが薄くなって楽になっていた。
正直、あんな状態でその日の朝に自分で車を運転して帰る、なんて出来るのか?...て思っていたけど、一応看護婦に断って自分でトイレに行って、オシメを取る頃には「お、大丈夫だ」なんて気持ちになっているんだから不思議だ。
で、8時に着替えして朝9時に退院...普通に家に帰ってからは2日ぶりに食事を摂り、普通に便が出るのを待つ...この日は空っぽのお腹がグルグル鳴るだけで、実は一切出ず。

 

 

 

 

医者に「完治するには1ヶ月から2ヶ月かかる」と言われたので、この一週間の状態で治療がうまく行った・行かなかったを判断評価するには性急すぎると考える。
ただ、自分の中で出血が止まるかどうかを一喜一憂するだけなんだけど、何度か排便の際に血が滲むことはあっても便器が真っ赤になったことは一度も無い。
これは自分にとって「出血が確実に止まってる」ということの証拠。
今はきっと、飲み続けている増血剤や鉄分多めの食品類が、俺の血の元になっているはずだ。
ヘモグロビン値は増えているはずだ。

 

 

そして退院して一週間目、昨日古い友人たちとの会が銀座で開かれた。
いつもなら大酒を飲むはずが、今回は一次会も二次会もウーロンハイ1杯だけと決めていた。
おかげで酔うことは全く無かったけれど、自分の近況報告がほとんど病気自慢になるような会で、懐かしい顔ぶれと旧交を温めることが出来た。

明日、この病院で一週間後のチェックを受けて来るけれど、まずは順調かと思う。
出血はほとんど無いので、あとは痛みがもう少し治まってくれたらありがたい。
もう少しで、ゴルフを楽しめる状態にもなる。

11月が再びのシーズン開始となるように。