正直、俺の大好きな北関東の低山紅葉の「盛り」には、まだちょっと早かった。
地味な低山紅葉とは言え、本来の低山紅葉の美しさはもう少し鮮やかで奥深い。
この木々達の赤は、太陽光線を浴びると本当に燃え上がる様に美しい...はずなのに。
以前、仕事の兼ね合いもあっていくつかの大衆コースの会員になっていたが、松林に囲まれた「1年中プレー条件の変わらない」名コースと言われていたコースよりも、俺は落葉樹が多くて四季折々の変化が楽しめる東ノ宮CCをホームとして選んだ。
その四季の中で、俺はこの季節の紅葉が特に好きだった。
特に、11月生まれの俺にとっては、この時期にメンバー無料・ビジターもメンバーフィーで楽しめる「誕生月記念カード」を使ってのプレーは楽しみだった。
バブルの頃は、3人分のメンバーフィーを4人で割って安くしたり、わざわざ電車で行って帰りに友部であんこう鍋で宴会をする、なんて楽しい思い出をたくさん作った誕生日カードだった。
それが今回は、中心はうちの奥さんのリハビリラウンド。
俺は隔週ごとに参加しているオープンコンペ用の調整と練習...だからスコアはつけないで練習に徹する。
奥さんも、年内にやっと仲間とラウンドする計画が持ち上がったそうで、やる気は出てきたようだ。
天気は「晴時々曇」だったけど、流石に朝8時スタートでの1〜2番ホールは寒い。
予報では朝6時で4度...昼には16度くらいにはなったので、2ホールで「長袖+ベスト」でちょうど良い気温になった。
この日はうちの奥さんは元気で食欲もあり、心配無くボールと戯れるのを見ていられた。
しかし、間も無く来る誕生日を前に、いつも自問する自分がいる。
「今年は、あと何ラウンドできる?」
「来年は、何回ラウンドできる?」
「俺たちは、いつまでラウンドできる?」
今年のシーズンはもうすぐ終わるが、来年がどうなるのかは全くわからない。
旅ゴルフはいつまで出来るのか?
ゴルフはいつまで出来るのか?
...ゴルフの「一期一会ショット」の意味が、より深く心に沁みてくる。