ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

30年以上前の糸巻きボール(を変えるつもりはないけどさ)

f:id:ootataki02:20211020071802j:plain

この前のラウンドの時の事。

3番ホール、1打目のライが悪かったので残り60yのフェアウェイに刻んだ3打目。
砲台グリーン奥目のピンに対して、二ブリックのちょい強めのハーフショット...実に気持ちよくボールを捕まえた手応えがあり、イメージ通りのやや低めの弾道でピン手前の狙った場所に落ちた。
以前の現代クラブの時使っていたタイトリストのV1だったら、もう見なくても3バウンド目くらいで静かにピン手前30センチについた感触だ。

ところが、今使っている大昔の糸巻きボールは、3バウンド目でもスピンがかかった様子はなくトロトロ転がっている。
ただ、「あれだけ上手くヘッドが入ったんだからピン奥目には止まる」と思って歩いていると...フッと白いボールの姿が消えた。
それでも、カラーかグリーンハズレのラフにはある筈と信じて(余裕を持って)歩いて行ったが...無い、見当たらない。
「え?なんで?」と見えなくなった辺りまで行って探すと、なんとボールは砲台グリーンを転がり落ちて、その先の深いラフまで転がっていた。
これを寄せることができなくて、結果ダボにした訳だが...これはショックだった。

確かに今使っている糸巻きボールは、一番新しいものでもほぼ40年前のもので、今のツーピースボールのボールの寿命でさえ4〜5年と言われているのに比べると、「あまりにも古すぎて、もうとっくに腐っている!」状態のはず。
私はヒッコリークラブを破損させないためと、ただ「手応えが気持ちいい」という理由で、未使用の古い糸巻きボールをオークションで集めて使っている。

(この手の糸巻きボールを半分に切ってみた知人の話だと、「もうすでに糸ゴムは溶けてくっついて、ただのゴム団子になっていたよ」とか。
長い時間の間の保存状態による違いあるだろうけれど、ゴム本来の劣化は避けられない、というの科学的な真実の話。ネットで調べてみると、「古い糸巻きボールは、打った瞬間爆発する恐れもあるので使わない方が良い」なんて記事も見つかる。)

俺が集めた糸巻きボールの中では、当時性能が良いと言われた「バラタカバー」のボールの方が性能の劣化が激しく、「サーリンカバー」のボールの方がまだ「マシ」と感じる。

そんな糸巻きサーリンカバーの、新品未使用のボールで、こういう結果になる。
上げると「止める」ことが計算出来ないため、寄せるには「転がし」が一番なんだけど...砲台グリーンなどで土手にワンクッションが必要な「いっちょかみ」ショットなんかは、やっぱりそれなりに難しい。

まあ、スコア目当てのゴルフじゃないとはいえ...いい手応えのショットには「それなりのご褒美も欲しい」我儘ゴルファー、なんか方法はないか、と松村博士に聞いてみた。
「他のヒッコリーで遊んでいる人はどんなボールを使ってる?」
「古い糸巻きボールを使っている人はほとんどいません。みんな「柔らかい」と評判の現代ボールを探して使っていますよ。」
「そのボールでヒッコリークラブは壊れないの?」
「ある程度ネックを補強すれば大丈夫みたいです。」

その博士が教えてくれた、他のヒッコリーゴルファーたちが使っているボールは、「キャロウェイのスーパーソフト・ERCソフト・クロムソフト」、ウィルソンの「DX2ソフト」、タイトリストの「トゥルーフィール」なんてボールらしい。

俺の場合は「スコアのために」という部分は強くないので、まだまだなくなるまでは腐った糸巻きボールで遊ぶつもりだが、「手応え通り」のボールが打てるなら...ちょっと使ってみたい気持ちも無いわけではない。

 

なんか、「下衆の誘惑」に負けるような気がして、すんごく後ろめたい気がするけど(笑)。