ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

新年だよ〜 2024年だよ〜

1月1日。
家には久しぶりの娘二人揃いの賑やかな声が響く。
この娘二人と奥さんの仲が良くて、3人揃うといつも笑い声が絶えないのが嬉しい。
この騒ぎに俺はとても入れないが、これだけで俺はきっと「幸せな男」なんだろう。

長女の揃えてくれた高価なおせちはなんとも酒のツマミには向かなくて、俺は俺で超奮発して買ったちょっと大きな毛ガニで一杯飲む。
平和な正月の風景....あと何回あるのか、来年もあるのか、というスパイスがかかればそんな全てが味わい深い。


この正月気分が消えれば、俺は本の整理や資料の整理を始め、使っていたゴルフクラブもオークションに出して売れなかったクラブは廃棄することになる。
半年のうちに大半の物品を断捨離して、身軽になるつもり。

しかし、俺のイラスト資料でもあった古い写真の数々は、イラストを同じように描くプロたちが欲しいと言えばそっくりお譲りしたい。
例えば(全く未整理だが)ゴルフダイジェスト・パーゴルフ・アサヒゴルフなどのスイング連続写真やスイング資料は、この時代のゴルフを調べるつもりならそれなりの資料になるだろう(主にパーシモンにスチールシャフトの時代)。
もちろん金銭的な価値は全く無いから、全部縛って捨てるつもりだが...関心のある方はコメント欄にご連絡を。

 


ただ、俺はまだ人生を諦めちまった訳じゃない。
歩くこと、酒を飲むこと、歌うこと。
そしてうまくいけばなんラウンドかのゴルフを遊ぶこと...そのために、ヒッコリーシャフトと、スチールシャフトのクラブセットを1セットずつ残しておく。

,,,勿論その時にはベストスコアを出すつもりでいる(笑)。

「絶対に走らないで!」...

 

以前から「坂道を登っちゃいけない」「上り階段は歩かない」と注意され、「そういうところではエレベーターかエスカレーターを使う事」と主治医のT先生に言われていた。
それが今度は「走っちゃダメですよ」の念押し。

正直、今回で3回目のビダーザ、それに久しぶりの輸血の効果が感じられて自分の状態はもう少し良くなっていると思っていた。
何しろ7前後のまま低いヘモグロビン値が、今回8を超えていればだんだんと二桁の数値に近づいて、再びゴルフをやれるという希望が出て来るはずだったのに...
結果は「変わらず」で、冒頭のように「走ったら心臓が止まる」ような状況は変わらなかった。


造血機能は、「悪化はしていないがそれほど良くなってもいない」数値で、ビダーザが効いているのかどうかが分からない。
完治が望めない治療の中で、一時的にでもビダーザが効いてデータが良くなってくれないと、ゴルフも他の望みも叶いやしない。


今年は最後のラウンドの稚内CCを含めて、とうとう二桁ラウンドが出来なかった。
「さあ、これから」という時に、脊椎管狭窄症で右足が動きにくくなった。
そのリハビリをしながら、稚内CCに行った時に酷い貧血になり、心臓で世話になっている大学病院で骨髄異形成症候群と診断された。
治療方法は完治を目指すなら「骨髄移植」しかなく、それは年齢的に俺はOUT。
で、完治は出来ないが延命効果が唯一認められる、ビダーザという薬の治療を受けている訳だが...それも、薬の効果で一時的にでも貧血状態が改善されて「ゴルフを楽しめる」状態になることを期待しての事...今の状態はそれには程遠い。


正直、俺は自分のゴルフや人生の終わりがこんな風になるとは想像してなかった。
来年がどんな一年になるか誰にもわからない事だけど...俺は新年早々から身の回りの整理を始めることになりそうだ。

今の所は、うまく薬が効いて「再来年があったら儲けもの」、という感じかな。

 

ビダーザ 第3クール

 

先週木曜日から、ビダーザの第3クールの注射を受けている。
治療薬ではないこの薬の延命効果が現れるのは第3クールくらいからだと、治療前に聞いていた。
なので...せめてヘモグロビン値が10くらいになって、このしんどい息切れが楽になって欲しいと期待している。
今現在のヘモグロビン値はやっと7を越えたあたり...これでは100メートルも歩かないうちに息が切れてしまって、とてもラウンドは出来ない。

気合や根性で無理が効くものならいくらでも無茶をするのだが、今現在の俺の体は酸素不足の窒息状態が続いている。
これで無理をして心臓に負担をかけようものなら、心不全を起こして心臓が停止してしまう...というのがお医者さんの診断。

分かりやすく言えばが、半分に薄めた燃料でエンジンに無理をさせれば、車ならすぐにエンストしてしまう、という事。
俺の場合は、輸血をしても輸血した赤血球を自己免疫反応で攻撃してしまい、ヘモグロビン値が上がらないとかなんとか...この辺が3回目の注射で改善されれば、ヘモグロビン値が上がり、俺の窒息状態も楽になるはずなんだけど。

とうとう「今年もう一度」のラウンドの夢は叶わず、「居酒屋で一杯」の夢も実現は難しい。

 


クリスマスプレゼントは、「ヘモグロビン値の10越え」がいいなあ、サンタの爺さん。
今までクリスマスプレゼントなんか欲しがった事は無かったんだから、これ一つくらいは叶えて欲しいんだけどなあ。

味がよく分からない

ともかく「辛さ」に猛烈に弱くなった。

以前はどちらかと言うと「辛いの好き」と他人に言うレベルだったが、今じゃ辛さを売りにするものは全く食べられない。
「辛口」なんて書いてある食べ物を口にすると、舌が痺れ、口の中が痺れ...頭のてっぺんから汗が噴き出し、後頭部から信じられないくらいの汗が滴る。
多分飲んでいる薬か注射の影響なんだろうけど、舌の先や周辺部がヒリヒリして特に敏感になり、唐辛子やラー油・生姜・山葵なんていう(辛味の)調味料が少量でも物凄い刺激と感じられる。

そういう味覚が変わった証拠に、最近(今の病気になった後)俺の一番の好物だった「奥さん手製のカレー」までもが辛すぎて全身汗びっしょりになる...作り方は変えていないというのに食べるのにえらく時間がかかって苦労する。
このカレーは、俺にとってどんなに体調不良の時でも「美味しい!」と感じる逸品で、いつだって一気喰いしたあとお代わりを我慢する程の大好物だったのに...
(しょうが無いので奥さんに調味料の一部を減らしてもらって食べているけど、そうなると本来の俺の「一番好物の奥さんカレー」じゃ無いんだよね。)

それと、今のこの状態では俺の味覚はえらく鈍感になっていて、本来の料理の味がわからなくなっている気がする。
最近の「晩酌」はアルコール度数5パーセント以下の350ml缶チューハイばっかりで、ずっと料理屋での日本酒なんて飲んでいないが...今飲んでも日本酒も摘みも微妙な味なんかきっとわからないだろう。


ゴルフも、とうとう今年は出来なかったし、来年どうなるかも期待は出来ない。


色々とね...

いよいよ、ゴルフにサヨナラの時間が来たのかもなあ...

ハードディスクがお先に終活始めやがった!

 

最近、時々「カリカリ」って音がすることはあった。
がしかし、今日突然カリカリ音が酷くなって止まっちまうとは思ってなかった。
後は接続し直しても再起動しても、ああしたりこうしたり、思いつく限りの(ネットで調べながらも含めて)治療を繰り返しても応答無し、ついには昭和の伝統的故障治し方の「殴る蹴る」もダメだったし、分解してみたらもう全面的にお手上げ...当然燃えないゴミに御成りになった。

 

まあ、所詮機械なんだからどいつもいつかは壊れるとは思っていたが、壊れたのは普段使っているハードディスクのバックアップ用の容量の大きなディスク。
バックアップ用だから普段の仕事のバックアップと、あまり使わない・見ないデータとか、とりあえず入れておくデータが結構大量に入っていた。
結構焦って今使えているハードディスク二つをチェックしてみると、思ったよりいろんなデータが消失したようだ。
その中には家族の写真などや取材の写真、今までやった仕事のイラストデータ、仕事の合間に集まった珍しいデータや秘密のHなデータ(笑)...等々。

 

何しろバックアップ用の最後の押入れみたいな感じだったから、どんどん溜め込んで自分でも意外なほど入っていたデータ量は多かった気がする...が、綺麗さっぱりその全てが虚空に消えた。
アナログなら紙に残っているものが、デジタルものはこうなると本当にな〜んにも残らない。

本当は大事な大事なデータもあった筈だと思うが、「もう、どうにもしょうがない」が真実で、消えたばっかりなのにいっそ諦めの気持ちも強いのに驚く。
なんか、俺が自分でやり始めなくちゃいけない「終活」を、勝手にハードディスクが始めちまったような気がする。

今の俺の周りは、捨てなくちゃいけないものが大量にあるのは十分わかっているのに、そんなものにお金的に価値のあるものは非常に少なく、ほとんどが「俺の価値観のみで存在し続けているただのゴミ」という状態。
今俺が死んじまうと大変な手間が残ってしまうので、来年は早々から終活・断捨離を始めよう。

 

今回、まずは「ハードディスク3」の奴が、身を以て俺にそのやり方を示してくれたんだから。

メリーさんのブログ「メリーのゴルフ奮戦記(終の住処)」12月8日の記事から

このブログ記事は、私が愛読しているメリーさんのブログ「メリーのゴルフ奮戦記(終の住処)」の12月8日の記事「Greed/ジョン・ラーム・ラーム、LIVゴルフへ」を読んで書いたものです。
(...以前からこのLIVの動きにはうさんくささを感じていて、この連中の「ゴルフもどき」を見たいなんて気持ちは全く無いんだけど...)

ましてや「自分がプレーして楽しむ」なんて部分が危機に瀕していると、普通のプロの試合なんか全く別世界の話。
そこにメリーさんの記事中に「ダスティン・ジョンソン」や「ブライソン・デシャンポー」なんて名前が出て来て、「2年経って、人々は二人がいないことに慣れてしまった。ラームも例外ではないだろう」と書いている。
全くもって同感だ。
ダスティン・ジョンソンもブライソン・デシャンポーもまだ十分に若く、そのパフォーマンスをまだまだ発揮出来るであろう時に、そのゴルフ史に残るはずの輝ける個性と歴史に自ら蓋をしてしまった。
オイルマネーの大金を得たであろう代わりに、その全盛期のプレーや伝説を廃油缶に捨ててしまったのだ。
だから彼女の書いている通り、今の普通のゴルファーの感想は「そんな奴がいたねえ」程度しか残らないのだ。
彼らの伝説は、もうそれだけで終わってしまった。

俺の穿った偏見で一杯の見方では、これはなんだかグレグ・ノーマンの復讐なんじゃないかと思えてしまう。
つまり、彼は欲しくてしょうがなかったマスターズの優勝にとうとう届かなかった。
マスターズに勝つという事は、プレー可能な限り永久にマスターズに参加できる権利を貰うということ。
それはゴルフで一番の祭典にずっと自分が存在出来るということで、すべてのゴルファーの夢だろう。
ノーマンは86年マスターズでは「ジャックイズバック!」の大盛り上がりの中、ジャック・ニクラウスに逆転負け。
87年のマスターズでは、地元のラリー・マイズの「奇跡のチップイン」にプレーオフで負け。
96年には最終日6打差の首位でスタートしながら、78を叩いて自滅してファルドに敗逆転負け。
97年には病み上がりのオラサバルに競り負け....と、普通ならまず優勝出来るだろうという状況をことごとく逃して、その競技人生を終えたゴルファー...
彼は勝てなかったとは言えこのたくさんの名勝負の当事者として、マスターズの「招待選手」として呼ばれてもいいんじゃないかと言う世間からの評価を受けながら、結局マスターズ委員会は彼を招待しなかった。
,,,こういう仕打ちにノーマンは、PGAやマスターズ委員会や自分を評価しなかったツアーに対して復讐しているんじゃないか...とか。


ま、それは無いにしても、「ショットガンスタート」「チーム」「3日間競技」...そのどこにも興味が見出せない。
賞金はオイルマネーで巨大なものになると言っているが、それは参加するプロの賞金獲得合戦で、そこにゴルフのなんのロマンも感じない。
一番ホールからコースの名設計家達によって考えられたストーリーもドラマも無く、ただ当面のホールの数字を少なくするだけの競争に、見ている人間は何を感動すればいいんだろう?
まるで運動会の「玉入れ競争」程度のゲームを「ゴルフ」とは言わないんじゃないか?

俺がそんな賞金の取り合いを見て楽しむことは無いから、全く縁のない話なんだけど。
これから全盛期を迎えるゴルファーには、実にもったいない話だと思う。


追記
誤解する人はいないと思うが、グレグ・ノーマンに関する部分は冗談。
オイルマネーをバックに、「PGAと共倒れになるような」やり方を強引に推し進めるノーマンの「なんか恨みでもあるんか?」の気持ちを、俺が勝手に想像して書いたもの。

真面目に考えると、ある程度の成績を残した一流プロゴルファー達は、毎年0から始める賞金の奪い合いに疲れ果て、プロ野球・サッカー・バスケットボール・フットボールと同じように「契約金と年俸」の世界に憧れているんじゃないだろうか?
いくら前年稼いでも、怪我や不調によって成績が悪ければ結果が0ではなく巨大な赤字になる現在の生活より、他のプロスポーツの様に不調でも巨額の契約金と年俸が安定した収入となる生活をしたい、と。
LIVは、巨大な契約金で其処をついたのではなかろうか?と。

オイルマネーが消えれば一瞬で消える砂上の楼閣なんだけど。)

12月なんだけど..。

「体調は?」と聞かれると、「バンパイアのように血が足りない気がする」と答える。
体調最悪の時のようなめまいは無いが、腰の据えどころが頼りなくて、なんとなく「フラッ」とする感じがある。
100メートル程度は歩けるようになったが、やはり息切れがして来て400ヤードパー4のフェアウェイを歩き通す力はないように感じる。
「まだ、ダメか...」てのが正直なところ...最近の検査でもヘモグロビン値がどうしても輸血なしでは8を越えない。
7以下にはなってないのでここ最近は輸血を避けているが、だからと言ってヘモグロビン値が増える気配も無い...何を飲み食いすればヘモグロビン値って増えるんだ?

大きな流れとしてこの病気を判断する事が出来ないので、この先自分の状態がどうなるのか分からない。
だからもしかして旅行に行くのもゴルフをするのも「今しかない?」のかも知れないのに、体調としてはお世辞にも「好調!」なんて言える感じじゃない。


74歳か...
ここまでくるとは全く想像してなかった年齢だから、正直「途方に暮れている」(笑)。


それでも、今までのいろんなこと全部引っくるめて、「俺は運のいい有り難え人生を生きているよなあ...」なんて思えてくるのが、本当に有難い。