ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

神戸ゴルフ倶楽部へ...その前の寄り道旅6

道の駅「木の香」は、料理も美味く風呂も良く、静かで快適な道の駅でした。
四国3日目は、まずこの道の駅から遠くない石鎚スカイラインへ...ここは実は近くの「天空のコーナー」という絶景ポイントがあるという道と間違えてしまった道だった。
どこまで走っても(自分にとっては)「普通の山道」で、「あれえ?」というままグルリ一周してまた道の駅「木の香」に出てしまい、改めて四国の城・現存4天守のうち最後の城「丸亀城」へ。

近づいてみると、この丸亀城は初めて遠景からその存在を確認できる城だった。

イメージ 1

下から眺める城の姿は威風堂々...門前の掘りに水を湛えた落ち着いた雰囲気で、やはり美しい。

連日の城登りでかなり筋肉に疲れが溜まっているが、これが最後の城登りと気合を入れて本丸への階段や坂道を登る。
とは言ってもこの日も暑い日で、コーナーコーナーで息を整えて気合を入れ直さないと坂を登り続けられない。

イメージ 2

かなりの高度にある本丸は、意外に質素でこじんまりとして見える。
豪華絢爛には程遠く、質実剛健というにふさわしい在り様だ。
その本丸の窓を吹き抜ける風は、やはり涼しく気持ち良く、天守から街並みを眺めていると、この城に昔居た人々の気持ちが少しはわかる気がしてくる。

イメージ 3

この城は昔から「石垣の丸亀城」と言われていると聞く。
天守を降りて城の周りを歩くと、その石垣の圧倒的な質量・ダイナミックな曲線美・あっちもこっちもそこにもと言う変化に富んだ組み合わせの美しさに、ただただ驚かされる。

「なんでこんなに?」としか言葉が出ない様な、複雑な石垣の重なりが続く。
高いものも低いものも、長いものも短いものも、実の丁寧に石を組んで作ってある。

そうした雰囲気に浸って歩いているうちに出会ったのが、この光景だ。

イメージ 4

2018年10月8日、丸亀城の南西部の「帯曲輪石垣」が、突然崩れた、という。
原因は老朽化とも9月30日の台風24号の大雨とも言われているが、写真のように崩れたのはかなりの規模だ。
これとは別の石垣がその前の7月の西日本豪雨でも崩れていて、今は重機を使って大規模な復元工事が行われている。
「石垣」で有名な丸亀城にとって大変な出来事だが、今行われているのが「修復工事」ではなく「復元工事」ということで、その工事の大変さが判るだろうか。
「修復工事」なら、重機を使って物理的に形を整えていけばいいのだから(それだって大変だが)、時間もそれほどかからず工期も推測出来るだろうが、「復元工事」というのは大変だ。
「復元する」ということは、「壊れる前の状態にする」ということだから、今は隣接するグランドいっぱいに表側の大きな石に全てナンバーを書き込んで並べている。
これを以前撮った写真に合わせて、全く同じ場所に組み合わせていくという気の遠くなるような作業だ。
修復ではなく復元を選んだ関係者には、ただただ敬意を評したい。
それと同時に足りない予算に対して、世間一般に「寄金」を呼びかけているので興味ある方は、ほんの少しでも協力してもらいたい。

後での協力を心に決めて、この後は温泉のある道の駅「香南楽湯」に向かう。
スケジュールが1日早く消化しているので、5日目は俺の好きな「大地の端っこに寄ってみようかと。