先週のアメリカシニアツアーとアジアンツアーの優勝者が、二人ともロングパターで以前と同じようにアンカリングしたパットで優勝!....に見えた。
シニアツーでは、あのB・ランガーが一見して以前と同じ様なロングパターの使い方をして優勝パットを入れるのを見た!
かと思えば、アジアンツアーではS・ノリスが、どう見ても以前と同じように「胸にアンカリング」したスタイルでロングパターを使って優勝したニュースを見た。
どうなっているんだ?
シニアツアーもアジアンツアーもアンカリング禁止ルールは適用されるんだよな...そう思って調べてみると...
まずシニアツアー優勝のB・ランガー。
これは試合の映像を何回も見た...すると、構えは以前と同じ胸にアンカリングしたようなスタイルだが、ほんの僅かながら胸からグリップエンドを離し、左前腕も僅かに体から離している。
その証拠に、風に揺れるシャツの動きが左の手と前腕で抑えられずに動き続けている。
遠目ではっきりと判る程には離してはいないが、パッティングする時には僅かに隙間を空けてアンカリングしない様にしている。
,,,そうか、その手があったよな...ほんの僅かでも身体との間に空間をつければ、アンカリングしている事にならない。
私の様に大きく隙間を空けた構えでパットしようとすると、どうしてもロングパターの長さと重さで小さな微妙な動きが不安定になる(だから短いパットが難しい)。
実にいい参考になる...まず、そう思った。
しかし、アジアンツアーの優勝者S・ノリスの場合は「?」マークがついてしまう。
彼の構えだと服に手が触れているのだ..触れた場所にシワが出来ている。
これは「アンカリング」と見なされるんじゃないか?
そういう疑問が湧いたが、彼の場合は「意図的にアンカリングした場合」とのルールの条文に寄って、ルール委員に「意図的にアンカリングしているのか?」と聞かれた時に、「意図的に固定していない」と答えれば「アンカリングではない」と言う事になるらしい。
これは微妙だ。
ランガーのは僅かではあるがシャツが動いている事に寄って「身体に直接的に触れてはいない」と言えるけど、ノリスの場合はシャツに触れている事は確かなのでそれが身体に直接的に触れているかどうかは見た目では判らない。
ちゃんとしたルール委員・競技委員がいないケースでは、同伴競技者から「ルール違反だ」と言われる可能性が高いはず。
難しい。
以前の構えに近い「身体すれすれで」構えれば、ロングパターに慣れている人はショートパットは安定すると思うが...月例競技なんかで疑問を持つ人が出るのは確かだろう。
そんな場合、その疑問を言う人も言われた人も気分を悪くして調子が狂ったりする可能性は高い。
そして、その結果せっかくの楽しみのゴルフが後味の悪いものにもなりかねない。
そもそもがこんなルールがおかしいのだけど、決まっちまった以上「李下に冠を正さず」で、あまりにギリギリな対処法は誤解とトラブルを呼びそうなので控えた方がいいだろうとも思う。
先週ランガーやノリスが実績を作ってしまった「アンカリング禁止ルールの対処法」は、一見して判定し難いスタイルの為に、今後ルールとしてもう一波乱起きそうな予感がする。
さあて、自分としては本当に参考にしていいのか悪いのか....悩むなあ。