ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

浅草寺のおみくじ

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浅草浅草寺は、「凶」のおみくじが出る事が多いので有名なんだそうな...

今年はいきなり東伏見稲荷で「凶のち吉」とか言うのを引いた。
内容は悪い事ばっかりで完全に凶そのものなんだけど...つまり、病は治らんし、事業は失敗、勝負事は負け、待ち人は来ずに家庭も不幸に...良いことまるで無し...ただ、「信心すれば吉となる」とあるので「のち吉」なんだそうだ。
いやあ、気分が悪い。
毎年、大吉だってなんだって別に面白がって引いているだけで、すぐに忘れて気にも留めずに暮らしていたんだが、「凶」ってのは頂けない。
すぐにそのおみくじは稲荷に結んで置いて来たが、気にいらない。
で、近所の第六天神社と言う所で次の日に引いてみると...「小吉」なんだけど、内容は「凶」と変わりない...待ち人なんてのは「来ても喜ばず」とかなんとか...なんだそれ?
ますます気に入らないので、近所では一番古くて大きな「久伊豆神社」で引き直し。
これは単純に「吉」で内容も全て良い方だったので、まあ納得で一安心。

そして、問題の浅草寺
一杯飲む約束の時間の前に、スケッチを兼ねて「凶」が多いと評判のこの浅草寺でもう一回運試し...と思っていたら、やっぱり「凶」を引いちまった。
それも酷い酷い...全て悪くてまるでこの世の終わりの様な俺の運。
本来「運」なんてのは良かったと思った時に感謝するだけで、悪運なんてのはみんな自分の所為だと思うようにしてるんだけど、気分は最悪。

この浅草寺は「凶」が多いので知られているだけあって、おみくじの横にはそれを結ぶ場所が設けてあって、そこには「此処には「凶」のおみくじだけを結んで、それ以外のおみくじは持ち帰って下さい」と。
なるほど...「凶」の運は浅草寺に捨てて行け。
「凶」運はこの寺が始末して納めてやりましょう,,,と言うことなのか。
それなら、「凶」が出ることが多いのは納得出来る。
むしろ自分の運の悪い所をこの寺に置いて行けるなら、「凶」が出ることはラッキーなんじゃないだろうか?
てなこと考えても、なんかむかつく...で、場所を変えてまた引いた...出たのは「吉」「吉」の二連発。
よし、これで許してやろう。


無人のおみくじ売り場では時折悲鳴が上がる。
若い女の子がおみくじを見て途方に暮れる。
すぐ横に「凶」のおみくじを結びつける姿は、お参りをした時よりもずっと真剣で、ずっと緊張しているように見える。
「此処には「凶」のおみくじだけを結んで下さい」の看板...それなのにかなりの数のおみくじが此処に結ばれている。
いかに浅草寺のおみくじに「凶」が多いかと言うことなんだろう。
願いは観音様にお願いし、悪いことは此処に捨てて行こう。
そうすれば、今年一年なんとかなるさ。

ちょっと肩を落とした若い娘に、そんな言葉をかけたくなる...自分も同類なんだけど。