ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

まさか、優勝するとはねえ...

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寝る前に見ていた。
昨夜1時過ぎからメモリアルトーナメント...松山が3位でスタートとは知っていたが、画面には終盤をまわるミケルソンと石川が苦戦している様子が映っていた。
ミケルソンはそれでも2週間後の全米オープンには調子を合わせてくるだろうけど、石川には線の細さばかりが目立つ。
ずっと昔からこんな光景を繰り返し見ていたなあ...と思い出したのは、30年以上前から続いているメジャーに臨む日本選手達の戦いの光景。
それはまるで、普通で3000ccから6000cc、あるいは8000ccをオーバーするかの様な巨大なエンジンのアメ車達に望む、1000ccや1500ccの小さな日本車達のレース風景。
小回りの性能を効かしターボまで積んで対抗しようとしても、直線で軽くぶっちぎられる小さなエンジンの日本車達....
超全力ショットでアメリカ選手の飛距離に肩を並べているつもりでも、ここ一番で振って来たあっちの選手には軽く7~80ヤード置いて行かれる....なんとか距離をつめようと力以上に振り回してはひん曲げて崩れて行く日本の選手達の姿...何度繰り返しそういう光景を見て来た事だろう。
どうしても石川のプレーにはそんな昔からの日本選手と同じ線の細さが感じられてならない。

それに引き換え...松山には線の細さは感じられない。
まるで、ディーゼル8000ccの農村特別トラクターのようなふてぶてしさを感じる。
そう、なにか奇麗なハイウェイを8000ccにターボをつけたトラクターで泥を散らしながらぶっ飛んで行く様な...

1番、バーディー。
2番、バーディー。
寝ようとしていたんだけど、「これは?」と思ってテレビの前に座り直す。
とたんに3番でティーショットひん曲げ、セカンドショットミスでボギー。
「まあそんなもんだろ」で、寝る事にした...ここで3時過ぎ。

で、朝になって結果を見たらプレーオフの末優勝だって...
まさか、勝つとはねえ...

これで、アメリカツアーでも一人前扱いとなるはずだが、そうなると松山にはマナーやルールでいろんな問題が改めておこってくるだろう。
まずは去年全英オープンで問題になった「スロープレー」の問題。
これはアメリカツアーでも、まだペナルティーにこそなっていないが「松山は遅い」という事が知れ渡っている。
そして先日問題になったマナーの問題...パットが入らないと言ってグリーンを傷つけたり、クラブに当たったり...今回も終盤でミスしたドライバーをへし折ってしまった。
プレーオフでは3ウッドでティーショットを打って、結果的には相手のクリークへのミスで優勝が転がり込んだが、後々問題になる行為だった。
もしクラブ契約が有るなら、そのクラブをへし折るなんてそのメーカーへの大変な背信行為でもあるだろう...タイガー以来、そうした感情をストレートに出す行為がカッコいいとでも思われているような気がするが、プロがこれをやっちゃいけない。

石川と違って「線が太い」と感じる松山は、これが唯一の勝利なんて事はなくてこれから何勝もするだろう。あるいはメジャーにも初めて手が届く選手かも知れない。
だからこそ、今のうちにこんな評判が定着しないように気をつけて欲しい。
アメリカツアー初優勝へのお祝いと共に、敢えて苦言も呈しておく。

とりあえず、「1勝目、おめでとう!」