ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

青春の終わり

イメージ 1

外は雪が降っている。
結構積もりそうな雪で、ゴルフ場も何日かクローズするかもしれない。

今日は成人の日。
20歳の頃は遥かに遠く、娘達もずっと前にこの日を過ぎた。
コーヒーを飲みながらそんな日々の事を考えていたら、脈絡もなくずっと昔に見たアメリカ映画を思い出した。
以前ブログにも書いた気がするが、俳優も思い出せないB級のコメディー映画だった。
ただ、テーマだけが妙に心に残った。

それは、ある男が人魚を見るようになる。
美しく魅力的な人魚は、行く先々で彼の前に出現するのだが、なぜかその姿は他の人には見えない。
なんとかその人魚を自分の恋人にしようとして悪戦苦闘し、その存在を他の人にも認めてもらおうと右往左往する。
しかし、どうしてもその人魚は捉えられないし、他の人にも見えない。
そして、最後に精神科の医者に「それは誰でもが50歳になると見る幻だ」と言われる。
...つまり、男は50歳になると心の奥で自分の「青春」が終わる事を自覚するんだそうな。
そうすると、青春を終わりたくない男の心が、自分の青春の象徴である「その男にしか見えない幻」を出現させて、最後の抵抗を試みる。
そうして、それが幻であると認めた時に、その男の青春は終わりを告げる...とか。

50歳が青春の終わり。
当時のアメリカの常識だったんだろうと思うけど、その年齢は早すぎるのか、遅すぎるのか...
でも、いつか誰でも自分が「若い」という事を否定しなくてはならない時が来る。
「もう若くはないんだ」
その時がその人の青春の終わり、という訳だろう。

ある人は30歳かもしれない。
ある人は25歳かもしれない。
あるいは40歳、45歳...55歳だっているかも。
あるいは結婚したとき、失恋したとき、かもしれない。

まあ、なんにしても20歳は青春のまっただ中、なんにでもなれるかもしれないし、なれないかもしれない。
これからの「青春時代」が、出来るだけ長く続く事を祈る。

多分青春が終わったのを自覚する時は、人生の苦みを十分に味わったあとだから。

青春が何時終わったのか...何十年も前なのか、今でもまだ細々と続いている(そんな訳ない!)のか、全く自覚の無い俺が偉そうに言う事じゃないけれど(笑)。

...ただ、自分の前に自分にしか見えない幻の女性(昔別れた女性でも)が現れたら、それが青春の終わりだという事、覚えておこう。