ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

天下の暴論...16

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「ハンディキャップを申告しなければ行けない時は、現在のハンデと過去一番良かった時のハンデを言った方が良い」

前に書いた事があったけど、「ハンデキャップの申告」というのは難しい。
クラッチの競技なら何の問題も無いスコア提出だけど、アンダーハンデの競技においては「申告」したハンディキャップにはその人の全ての人格や人生までかかっている。

クラブハンデで生きているものを持っている人や、新しいJGAハンデを持っている人ならそれを使うのがいい。
しかし、ここ一年以内のそういう新しいハンデが無い場合の「申告ハンデ」は、過去の一番良い時のハンデを言うべきだ。

...例えば、ここに過去にハンデ8を持っていた人がいる。
一時は競技などを熱心にやっていたが、仕事や健康の問題のために7~8年ゴルフをやれなかった。
やっとまた最近になってゴルフを始める事が出来たが、100を切るのがやっとのゴルフが続いている。
でも調子はだんだん上向きになってきて、ゴルフがまた面白くなって来た。
そのとき、仕事関係の大きなコンペがあって、自分のハンデを申告する事になった。
...さて、あなたは自分のハンデをいくつくらいで申告するだろうか?

今の自分が100を切るくらいだから、18?...それとも16?
それとも、過去に8だった事があるのだから8?

もし18と申告したとしよう...その日、たまたまラッキーが続くうちに、だんだん昔の勘が戻って来て、83で回ってしまった...以前ならそのくらいで回るのが普通だったから、別にプレッシャーも無く「今日は上手くいったかな」くらいの気分だったが...ネット65でぶっちぎりの優勝。

8と申告した....やはり以前のようには上手くいかず、101でやっと回った...ネット93で、あわやブービー争いだった。

で、18で回って優勝した人がどうなったか。
あとで元シングルだった事がわかり、「インチキの申告ハンデで優勝を盗んだ」と言われ、「嘘つき」「詐欺師」「信用出来ない男」の評判となり、仕事も信用も全て失う事になった。

8でまわって、100叩いた人はどうなったか。
「なんだよ、シングルハンデで100叩きかよ」「シングルなんてウソじゃない?」なんて馬鹿にされ、しばらく笑い者にされた...しかし、回を重ねるごとに名誉は回復して行った。

どっちも本当にあった話。

ハンデを多めに言って嘘をついたものは全てを失い、過去の一番良かったハンデを言ったものは笑い者になる...だから、ハンデ申告は難しい。
だから、今のハンデと過去一番良い時のハンデを両方言って、主催者に判断してもらうのが一番良いと思うわけだ。

でも、アンダーハンデ競技というもの...例えば理事長杯を3連覇とか4連覇するなんて事は、決して「名誉」な事ではない、と聞いた事がある。
なぜなら、それは本人の努力の結果ではなく、「ただハンデが甘かったから」ということなんだと。

最近、ハンデが少ないのに下部の競技に出て、いい成績を出しているものがいると聞く。
恥を知らないのだろうか...それが自分の信用を無くしている事に、気がつかないのだろうか。

大叩きして「100年早いよ」と笑われても、自分の限界のハンデへの挑戦をする「気概」や「誇り」はないのだろうか。