ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

困難な時代に...

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マスターズとは別の世界の現実。

ゴルフを愛し、親しみ、楽しんで来た多くの人達が、ゴルフを続ける事が困難となる時代を迎えている。
不景気という悪魔の影の下で、ある人は給料が上がらず(むしろ減るくらい)、ある人はリストラされ、ある人は会社に残れてもそれまでの何倍もの量の仕事を押し付けられ、ある者は技術革新という名の下にそれまで築き上げた自分の腕を無価値なものとされ、ある者は印刷からネットへの潮流の変化で仕事場を失い、ある人は会社自体が消滅し、若者に至っては就職の機会すら減少していく状況。

...私の周りでは、長くゴルフを愛し、理解し、人生の楽しみとしていた人々に、クラブを置く人達が増えている。
もう続けられないから完全に止める、という人。
もう少し余裕ができるまで少し休む、という人。
回数をごく少なくして、楽しみ方を変えるという人...

こう書いている私も、現実には日々ゴルフを楽しめるほどの余裕はない。
コースで昼食代を節約して、それを貯めてまたコースに行く人達と同じ立場だ。
幸い、コースのプレー代も安くなっているのでゴルフを続けていられるが、1回のプレーフィーが2万だ3万だなんていうコースには、もう二度と行く事はないだろう。

ゴルフへの扉は、今までのどの時代よりも開かれている時代になったのに、ゴルフを楽しもうとする人々の現実は厳しい。

でも、そんな時代にも関わらずこういうゴルフブログには、頻繁にいろいろなコースで当たり前にプレーし続けて、新しい道具をとっかえひっかえして楽しみ、参加費の高い競技を楽しむような日々を書いている人が沢山いる。
...そういう優雅なゴルフライフを書いている人々は、少数の恵まれた立場(勝ち組とも言う?)にいる人達なのであって、今の時代の多数の普通のゴルファーとは違う。

私はそうした華やかなゴルフ人生を送っている人に興味はない。
ささやかなオープンコンペで出会う、苦労してゴルフを続けている普通の人々の事をこれからも描いていきたい。
この困難な時代に、描いている自分が元気を貰えるような、素晴らしき貧乏ゴルファーに乾杯するために。
...そんな事を、春の雪が積もった朝に考えていた。