ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

ゴルフ場の閉鎖

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今、静かにゴルフ場が閉鎖され続けているのを皆さんはご存知だろうか?

以前プレーした事がある、プレーしたいと思っていた、会話の中によく出て来た、なんて言うゴルフ場が「廃業」している。
「廃業」と言うのは、もう二度とそのコースでゴルフをする事が出来なくなる、と言う事。


関東近辺の例だけど、ちょっとネットで見ただけでも
23年には
いわきゴルフ倶楽部
田人カントリークラブ


24年には
ヴィレッジ那須ゴルフクラブ
ガーデンバレーカントリークラブ
フォーレ白河ゴルフクラブ
サンライズカントリークラブ

25年には
新セントフィールズゴルフクラブ
新里見カントリークラブ
スパ袋田ゴルフクラブ
SK白河ゴルフクラブ福島コース
黒磯カントリークラブ
新ユーアイゴルフクラブ
鬼怒川カントリークラブ9ホール

26年には
伊香保ゴルフクラブ清瀧城コース
かんなゴルフクラブ
JGMゴルフクラブ益子コース

他に榛名カントリークラブ、吾妻高原ゴルフクラブ高湯ゴルフ場...等々。

一時閉鎖が続いてるコースも多く、今後どのくらいのコースが廃業するのか見当がつかない。

茨城北部や福島のコースは、直接的にはあの原発事故の影響の風評被害で来場者が減った事が挙げられるが、総じてゴルフ場来場者の数が減って来ている事と、跡地の利用に「メガソーラー」の建設で利益が得られる可能性が高い事が廃業への後押しをしている。
この「メガソーラー事業」という奴は普通なら利益が見込め無いはずの事業だが、国の電力の高価買い取り援助政策のおかげで多額の利益が見込めるとかで非常にうさんくさい。
しかし、遠く集客力の弱いコースが赤字を続けるよりは、とこう言った事業に変わるのはやむを得ないとも思うが...時間が経った後、こういう場所が荒れ放題で放置され、ひどい災害や公害の元にならなければいいんだけど。

先に挙げたゴルフ場は、ゴルフの事業をやめて廃業するコースだけど、倒産して経営交代しているコースの数は恐ろしい数になる。
以前から言われていた事だけど、ゴルフコースの経営と言うのは人件費や整備費などの費用ばかりがかさんで決して儲かる商売ではない(儲かるのは紙切れを印刷するだけで1枚で数千万お金が入る会員権募集のとき...それは今ではもう使えない)。
それは我々がプレーする場合のプレー費を考えればわかるだろう。
近隣の名門コース、あるいは少数の人気コースを除いて平日のプレーフィーは1万円を超える所は少ない。
関東では東京から100キロくらいの所にゴルフコースが多いが、その辺りではどんないいいコースでも食事付きで1万円以下...朝から遊んで、結構贅沢な食事をして贅沢な風呂に入って、ほぼ一日楽しんで1万円以下...おまけに平日に、混んでしょうがないなんて事は滅多に無い。
客の数が少なければ収入は減り、グリーンが荒れたりバンカーの砂が無くなったり食事が粗末になったり...するとまた客が減って、の悪循環となり経営が悪化して倒産する。

そこで、徹底的に合理化し、進行最優先とし、セミパブリック化して、経営をまるでハンバーガーチェーン店のようにした、少数のパチンコ資金の大手ゴルフ場経営会社が買い占めて行く。

廃業してしまったコースにも、それぞれゴルフ人生をかけたゴルファー達のドラマがあっただろう。
上級者達にはクラチャンの名誉や理事長杯の名誉...クラブハウスに掲げられたメンバーボードや、栄誉の証拠のボードの数々...アベレージゴルファーにだって、思い出の尽きないホールや口惜しいホール、喜びのホールがあっただろう・・・あるいはホールインワンの植樹なんかもあったかも知れない。
コースの廃業と言うのは、そういう沢山のゴルファーのゴルフ人生がゴミのように捨てられてしまったことなのだ。
もうそこには入れないし、プレーする事は二度と出来ない。

...田人カントリークラブには、ここのクラチャンの決勝を戦い、熱闘の末に敗れた後、間もなく病で急死してしまった某ゴルフ雑誌のまだ若かった編集長の話が残る。

この話はいずれまた。