ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

ゴルフな風景...01

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夢の跡
とでも言うのだろうか...
通りかかった街角の、ゴミ集積所のようなところに、キャディーバッグに入ったゴルフセットが立てかけてあった。
キャディーバッグにはセロテープで、「ご自由にお持ち下さい」と書いた紙が貼ってある。
見かけたときにはウッドが2本、それにパターとアイアンが5本ほど入れてあった。

パターは古いブルーズ・アイだったか。
アイアンは古いマッスルバックのマグレガー...取り立てて名器と呼ぶような種類のものではなかった。
ウッドはどこかの合板のウッドヘッドの、ドライバーと4W。
結構使っていたみたいで、アイアンのフェースには薄くボールを打った跡が付いている。
合板のヘッドだから、あまり上手くはない人だったんだろう、なんて想像する。

多分、捨てるには忍びないんじゃなかったか...
誰かが使ってくれたら、なんて思って紙に書いておいたのか。

...道ばたに捨ててあったゴルフセットには、それを揃えたときのときめきや、それでラウンドしたときの喜びや悔しさや、やがて使わなくなった事情の何かまでがキャディーバッグに挿してあるようだ。

自分ではキャディーバッグは何度もゴミとして捨てたことはあるけれど、クラブを捨てたことはない。
知り合いにあげる、中古クラブ屋に売る、オークションに出すなどして、必ず誰かがまた使ってくれるような形で手放している。
やはりクラブは武士で言えば刀のようなもの、ただのゴミとして捨てたくない気持ちはよくわかる。
あのクラブ達に、夢の続きを見ることは難しいと思うけど...